1/35 タミヤ 陸上自衛隊 軽装甲機動車 イラク派遣仕様

「イラク復興支援に派遣された陸上自衛隊員たち・・・」
2009.02 製作
お気に入りランク:★★★★★  レア度:★★★★☆
2002年度から部隊配備が開始された軽装甲機動車は、小型で斬新なデザインを持つ陸上自衛隊の新型車輌です。
全長4.4m、全幅2m、全高1.8m、車体重量4.5トン、乗員4名で、最高速度100km/hという高い機動力を発揮。陸上自衛隊の歩兵部隊である普通科を中心に、柔軟な運用を図るために開発されています。イラク復興支援に派遣された車輌では、防弾ガラスが一部強化され、ワイヤーカッターなども装備。また多くの車輌でルーフ上に5.56mm機関銃MINIMIの銃座をかねた全周型の装甲カバーを追加装着しています。
イラク派遣部隊では、日本の陸上自衛隊であることが分かるように国内と同様の迷彩服を着用し、その上から耐弾効果を高めた防弾チョッキを装着しています。装備品は防弾チョッキのウェビングに直接取り付けられ、よく目立つ位置に日の丸を貼り付けています。

Photo Gallery


製作過程

イラク戦争シリーズとしてはアメリカ M113A2 デザートワゴンに続いて第2弾。日本の車輌製作は当サイト初。しかも現代の情景シーンの再現です。
シルエットのカッコイイ軽装甲機動車、以前から作りおきしておいたソテツ、そしてティラノサウルス情景セットの情景ベースを使ったジオラマにしたい。 そんな思いが融合したのが今回の作品です。
イラク復興のために派遣された陸上自衛隊が現地に到着。支援物資 を降ろすシーンを再現しました。 インターネットで現地の復興支援の画像を参考にしながら製作していきます。
1.イメージ
陸上自衛隊
  1. 舞台はイラク復興支援に派遣された日本の陸上自衛隊。
  2. タミヤ「陸上自衛隊イラク派遣隊員セット」を活用して支援物資を降ろすシーンにしたいと思います。
  3. イラク現地をイメージしてソテツを配置。
  4. タミヤ「ティラノサウルス情景セット」の情景ベースを使用。
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2.塗装~下地塗装&基本色&筆塗り~
陸上自衛隊
  1. 今回は車内の塗装が多く、組み上げて一気に塗装とはいきません。可能な限りボディを組み立てて、塗装します。
  2. 少しでも発色を良くするために下地塗装として白のサーフェイサーを吹きます。
  3. 車輌の基本色は説明書指示どおり専用のOD色(陸上自衛隊)で缶スプレーします。
  4. 細部を筆塗りします。
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3.組み立て
陸上自衛隊
  1. ダイキャスト製シャーシや中空ゴムタイヤなど新機軸が採用されているものの、細かいパーツが多く、タミヤの最新のキットにしては作り易さ感もいまいちで、なかなか苦労しました。コストパフォーマンスは???です。
  2. ダッシュボードやシート、消火器などを取り付けていると本当に楽しく、ボディを取り付けると車内が隠れてしまうのがもったいないです。
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4.塗装~ウエザリング&デカール~
陸上自衛隊
  1. 今回は汚しは控えめに!を意識します。ウォッシングはせず、エナメルカラーのオリーブグリーン+フラットブラウンを薄め、スミ入れのみにします。
  2. ウインドウガラスの取り付け前に「Mr.スーパークリアーつや消し」でてかりを消します。
  3. デカールをマークソフターを使って貼ります。
  4. 今回の舞台は現地に到着間もないという設定で、車輌下部を中心にタミヤ「ウェザリングマスターセット」で砂や埃を軽く表現します。
  5. その代わりフラットアルミでドライブラシを丁寧に行い、金属感を強調します。
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5.フィギュア&アクセサリー
陸上自衛隊
  1. キット付属のドライバー1体、タミヤ「陸上自衛隊イラク派遣隊員セット」の隊員5体を使用。アクセサリーとの組み合わせや配置を工夫し、仮組み、ポージングを決めてから接着します。
  2. サーフェイサーを吹き、スプレー、筆塗り、スミ入れ、「Mr.スーパークリアーつや消し」でてかりを消します。
  3. 仕上げにタミヤ「ウェザリングマスターセット」で落ち着かせます。
  4. タミヤ「連合軍車輛アクセサリーセット」から装備品と「動物セット」からシェパードを追加。
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6.ソテツ
陸上自衛隊
  1. 今回の樹木はタミヤ「ティラノサウルス情景セット」に付属するソテツを使います。紙葉線で茎から作り、ソテツの葉はリーフシートをハサミで切りながら作ります。
  2. フィギュア同様サーフェイサーを吹き、筆塗り、ウォッシング、「Mr.スーパークリアーつや消し」でてかりを消します。
  3. 接合部分はエポキシパテで埋めて補修します。
  4. 葉の根元に「鳥の巣草」を埋め込んで質感をアップさせます。
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7.ジオラマベース
陸上自衛隊
  1. タミヤ「ティラノサウルス情景セット」の情景ベースにストーン調スプレーで吹きます。
  2. 水で薄めた木工用ボンドを霧吹きで吹いて、パステル(黄土色・茶色・白色)を茶こしで蒔きます。
  3. 光栄堂のレイアウトストーンを接着します。
  4. 砂利をシーナリーバラストや石で表現します。
  5. 雑草として「フォーリッジクラスター」「ライケン」「鳥の巣草」を植えていきます。
  6. 壁用補修材で地面を白くして落ち着かせます。
  7. 車両を載せて、ソテツとフィギュアのレイアウトを考えます。
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8.ディテールアップ
陸上自衛隊
  • 車輌・・・ウインドウガラスは青色の透明プラバンを使用、アンテナは延ばしランナーで延長。
  • フィギュア・・・ヒゲ面の隊員をリーダーとし、機関銃手の隊員は双眼鏡を持たせます。ドライバーはドアを開けて会話中。ゴーグルはクリアパーツ。
  • 支援物資・・・タミヤ「連合軍車輛アクセサリーセット」からコンバットレーション用カートンを参考に、Excelで封筒にプリント。ジャンクデカールで日の丸を貼り、サランラップで包み、綿糸をロープにします。
  • 旗・・・パソコンで日の丸を作り、金属線に取り付け、ベースに固定します。
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9.仕上がり
陸上自衛隊
  1. 河合商会社製のディスプレイケースのべースにジオラマベースを乗せます。
  2. 車輌軽装甲機動車をベースの中心に置きます。
  3. フィギュア、ベース共にピンバイスと真鍮線でレイアウトを考えながら固定します。
  4. フロントドア・バックドアは開けた状態にし、ルーフラック、ベースに装備品を配置します。
  5. スミ入れで余った塗料でベースに影を付けます。
  6. 背景パネルは夕暮れを選び、写真屋で拡大プリントしたもの(W4つ切り)を使用します。
  7. ディスプレイケースのふたをしたら完成!
製作後記
作り始めの段階では砂漠周辺という設定のため、殺風景なものになるかと思っていました。 しかし、情景を作り込んでいくうちにいろいろとアイデアが浮かび、盛りだくさんになりました。ただし、フィギュアが6体もあるため軽装甲機動車のシルエットを損なわないよう、レイアウトには気を配りました。
反省点としてはやっぱりフィギュアの迷彩塗装・・・。説明図の指示を無視して、車輌基本色と同じ色をスプレーしましたが、これが濃すぎました。もっと明るいグリーンにすべきでした。迷彩塗装はバフを基本色として濃い色を塗り足した方が良さそうです。
タミヤ恐竜シリーズの情景ベースを使いましたが、岩や起伏もあり、特にベースサイドの質感が手作り感を消して既製品のように見せてくれます。

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