1/144 バンダイ HG MS-05ザク "旧ザク" (ガンダムサンダーボルト版)
ダリル「今まで通り・・・網にかかった獲物を仕留めるだけさ。」
お気に入りランク:★★★★★ レア度:★★★☆☆
ジオンが開発した史上初のモビルスーツ。試作量産機のA型はパイロットの育成や戦技研究のために開発され、後にB型が実戦投入されたのです。一年戦争開戦時にはすでに"旧ザク"と呼ばれ、後方支援のためにリビング・デッド師団にも配備されたのですが、逼迫する戦況においては母艦のドライドフィッシュの護衛任務のほかに、ダリル・ローレンツ少尉がフルアーマー・ガンダムと一戦を交えた名シーンにも登場!非力な機体ながらもビッグ・ガンでイオとの死闘に息を潜めるのです。
このキットには小型のバックパックが取り付けられており、サブアームは展開状態と収納状態が付属。ヒート・ホーク、マシンガン、2種のザク・バズーカや照明弾×2などの武装のほか豊富過ぎるバリエーションの手首が付属しています。さらに足裏には、機体固定用の爪が収納されていてコストパフォーマンス抜群のキットです。
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製作過程
箱を開けるとカラフルなオレンジが目を惹きますが、胴体の黄土色のイロプラには満足できません。今回の製作ポイントもパーツの合わせ目消しと塗装になるでしょう。HGならではの必要性が生じるパーツの合わせ目消しと全塗装にこだわっていきます。
元作業用モビルスーツというイメージから下地にシルバーリーフを吹いてから機体色を塗装し、スチールウールで剥がすスクレイピング技法によって、建設重機のようなカラーリングにくたびれた感を強調したいと思います。豊富な武装が付属していることもあり、価格以上の手間ひまが掛かりそうですが、究極の脇役モビルスーツをめざして製作に取り掛かります。
1.イメージ | |
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腕やショルダー、武器類のパーツの合わせ目消しを積極的に行い、塗装は1部の基軸パーツを除いてイロプラを全塗装とします。
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2.組み立て1 | |
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取扱説明書に作業手順を描きながら、いつも通り可能な限り組み立てを進めます。 |
3.塗装1 | |
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今回は腰の基軸パーツを除いてイロプラを捨て、全塗装します。
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4.塗装2 | |
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スプレーでの基本塗装が完了したら、ウエザリングを意識した塗装を追加します。発色も考えて筆塗りを進めていきます。
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5.組み立て2 | |
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塗装が完了したら再び組み立てに取り掛かります。 このシリーズの特徴でもある関節シーリング部はいったん組み込んでしまうと布のような質感としわが表現しづらいため、先に製作を進めます。 次にパーツの合わせ目消しが必要な腕や足のパーツは組み立て、接着後に関節シーリング部をマスキングします。 さらにパーツの合わせ目消しが必要なパーツにはサーフェイサー+シルバーリーフ+機体色のパターンで塗装を進めます。 |
6.ディテールアップ | |
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これまでのノウハウを生かしながら、ディテールアップを進めていきます。
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7.スミ入れ・デカール | |
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ウエザリング前に定番の作業を行い、モールドの強調や質感のアップを施します。
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8.ウエザリング | |
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元作業用MSらしく、いつもより激しいダメージ表現によって塗装の剥がれを演出したいと思います。
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9.組み立て3 | |
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マスキングやウエザリングのためになかなか仮組みができないキットですが、ついに最終工程を迎えます。
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10.仕上がり | |
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すべてのパーツを組み上げたらいよいよ完成です!
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製作後記 |
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パーツの合わせ目消しに奮闘しながらも、ようやく完成しました!低価格な商品ながらも手を加えなければならない作業も多く、作りごたえのあるキットでした。作業用建設重機のような発色のカラーリングにも成功し、これまでのMSにはない味のある仕上がりとなりました。 反省点としてはスクレイピング技法による塗装の剥がしがスチールウールに頼り過ぎたかもしれません。やや単調なチッピングになってしまい、今後の製作に生かしたいと思います。 サンダーボルトシリーズも経験を積み重ねて、これまでの製作ノウハウから完成度も上がってきました。今思えば、フルアーマーガンダムや量産型ザクにもその手法を投入していれば・・・などと考えてしまいます。 しかし、ドム・ゲルググを差し置いて旧ザクやボールが先行発売されるあたりがこのシリーズの魅力と言えるでしょう。サンダーボルト宙域の激しい戦闘を物語るMSたちを今後もジオラマを意識したウエザリング仕様で表現していきたいと思います。 |