1/144 バンダイ RG RX-0[N] ユニコーンガンダム2号機バンシィ(拡張ユニット アームド・アーマーVN/BS)

マリーダ・クルス「 お前もガンダムか!」
2019.4 製作
お気に入りランク:★★★★★  レア度:★★★★★

バンシィはスコットランド神話の伝承に登場する死の到来を告げる"嘆きの妖精"を意味し、1号機から一部仕様が変更され、黒を基調とした機体色に襟周りやライオンの鬣を思わせる頭部のアンテナは金色が配されています。

アナハイム・エレクトロニクスでロールアウトし、オーストラリアのトリントン基地周辺都市に投入されたこのMSのパイロットは強化人間の再調整を受けたプルトゥエルブことマリーダ・クルスが搭乗しました。
アニメーション版では右腕に高精度センサーを兼ねる可変の射撃兵装「アームド・アーマーBS(ビーム・スマートガン)」、左腕には一振りでガンダリウム製の装甲を破壊できる「アームド・アーマーVN(ヴァイブレーション・ネイル)」を装備し、小説版にはない武装や仕様の差があります。
マリーダは地球降下後、アナハイム・エレクトロニクス社の特殊施設で、ガンダムを光を奪った男たちの世界への憎しみとして再調整を受け、トリントン基地周辺都市で消耗していたバナージのユニコーン捕獲に成功したのです。

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製作過程

私はRX-0[N] ユニコーンガンダム2号機バンシィはリディの”ノルン”よりマリーダ仕様の方がお気に入りです。それはトリントン市街にいるユニコーンとデルタプラスが、上空から降下してくる黒いユニコーンを見上げるシーンが強烈に印象に残っていたからです。
2018年2月「RG 1/144 ユニコーンガンダム2号機バンシィ・ノルン」が発売されたものの、当時はいずれプレミアムバンダイからマリーダ仕様のキットが発売されるに違いないと予想した私は発売後1年以上も購入することはありませんでした。そして、一年後プレミアムバンダイからまさかの腕部武装アームド・アーマーVN、アームド・アーマーBSの拡張ユニットとして商品化が発表されました。

1.イメージ
バンシィ

マリーダのバンシィは一般発売の「RG 1/144 ユニコーンガンダム2号機バンシィ・ノルン」の腕部交換となるため、拡張ユニット発売発表と同時に購入し、製作に備えました。
届いた拡張ユニットは武装のアームド・アーマーVNとBS、クリアーパーツとゴールドパーツ、マリーダ・クルスのフィギュア、リアリスティックデカールが入っています。

  1.  前作同様サイコフレームのクリアーイエローが黒い機体色に沈まないようにクリアーパーツの裏面を今回はゴールドで塗装します。
  2. 機体色をメタリックカラーで塗装し、重量感を持たせます。
  3. ゴールドパーツはタミヤとMr.カラーの2種のゴールドで塗分けます。
  4. 最終的にユニコーンモードのユニコーン1号機とベースジャバーを組み合わせて、劇中の空中戦を演出したいと思います。
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2.ディテールアップ
バンシィ

今回も組み立て前にサイコフレームのディテールアップから取り掛かりますが、その他も塗装中心のディテールアップになります。

  • 黒い機体に接続するクリアーイエローのパーツのみ表面をマスキングして、裏面をゴールド(Mr.カラー)で塗装します。
    前作でははみ出た塗料を溶剤で拭き取ろうとしましたが、クリアーパーツの輝きが失われたため、スポンジやすりを試してみるときれいに取れました。
  • ブレードアンテナの前方部のみシャープ化。
  • 頭部バルカン、足の関節のパイプ管→シルバーリーフ
  • バーニア→外装をシルバーリーフ、内面をゴールド(タミヤ)


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3.組み立て1
バンシィ

いつものようにパーティンラインの除去とフィニッシングペーパーで丁寧に処理を行い、可能な限り組み立てて、スプレー塗装を施します。
前作までの経験を生かしてスナップフィットを見極め、必要に応じて接着してポロリを防止します。
前回失敗したサイコフレームが埋め込まれたアドバンスジョイントフレームは、今回こそ破損しないように取扱説明書をしっかり読んでパーツを切り離しました。
注意点として一般発売のバンシィ・ノルンを完成させた後に本キット「拡張ユニット アームド・アーマーVN/BS」を組み合わせようとした場合は余剰パーツを破棄していた場合、バックパックの一部パーツが不足することになってしまいます。

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4.塗装
バンシィ
機軸パーツはつや消しのガンメタル系が中心のイロプラですが、金属感を上げるためにあえてガンメタルで、機体色もメタリック系で塗装します。
  • 手・関節部・各部機軸パーツ→ガンメタル
  • 機体色→レーシングブルー
  • バックパック→マットブラック
  • 胴体部ゴールドパーツ→ゴールド(Mr.カラー)
  • 頭部ブレードアンテナ→ゴールド(タミヤ)
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5.組み立て2
バンシィ

ディテールアップ、塗装が完了したら再び組み立てに移りますが、取扱説明書の手順に従うとユニコーンモードになりますが、マーキング見本はデストロイモードのため、デストロイモードに変身させます。
選択式のブレードアンテナは固定バージョンもありますが、塗装も順調に進んだので変身可能なパーツを選択しました。
前回は複雑な機構のため、組み立てに苦戦しましたが、今回は経験を踏まえてスムースに組み立てることが出来ました。

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6.マーキング
バンシィ
最大の難所のマーキングですが、本キットは余剰パーツが大量に発生するためにマーキングもかなり縮小されますが、それでも体力と時間を消耗します。
今回も暗い機体色のためにスミ入れの効果は薄く、省略します。
  1. 選択式のツインアイはシールにシールを貼るタイプで起伏を付けます。
  2. 組み立て中にもいくつかマーキングが割り込んできます。
  3. 本キットのゴールドのリアリスティックデカールも暗い機体色に沈んで発色がよくありません。白い部分のみ機体の大きさを強調してくれます。
  4. 仕上げに「Mr.スーパークリアー光沢」を吹きますが、前作と手法を変えてバックパックと足元のフラットブラックは除外し、光沢とつや消しの対比を演出します。
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7.ベースジャバー
バンシィ

本キットの最終形、ユニコーンガンダム1号機と2号機の戦闘シーン再現のため、かねてから温めていた「1/144 HGUC ベースジャバー(ユニコーンVer.)]を製作します。

  1. 組み立てにはパーツの合わせ目消しが必要な箇所もあります。
  2. 基本はイロプラ+シールになりますが、白いシール箇所はマスキングしてサーフェイサー(ホワイト)で塗装、その他にメガ粒子砲やダクトはガンメタルで塗装します。
  3. RGバンシィの精密さに合わせるために付属のシールに加えてジャンクシールでRG風にマーキングし、仕上げに「Mr.スーパークリアーつや消し」を吹きます。
  4. ベースジャバーを「アクションベース1 クリア」でディスプレイします。
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8.仕上がり
バンシィ
  1. 劇中ではバンシィもバナージのガンダムもユニコーンモードですが、撮影用はバンシィのみデストロイモードにします。
  2. 1号機のバナージのガンダムは「1/144 バンダイ SUPER HCM pro RX-0 ユニコーンガンダム」をユニコーンモードにしてRGバンシィと共演させます。このキットは既にジオラマ作品として使用していたものですが、完成品といえどもRGに負けない精密さとマーキングの緻密さから、敢えてジオラマを解体してまで流用させました。
  3. 2つのユニコーンガンダムを「アクションベース1 クリア」で支えたベースジャパーに乗せたら、いよいよ完成!
製作後記

バナージ→リディ→マリーダと続くRGユニコーンガンダム3部作もついに完結です。
1号機はHGも含めて数多く製作し、2号機はHGのチタニウムフィニッシュVer. なども経てラスボスのRGバンシィに行き着きました。episode4「重力の井戸の底で」のラストでオーストラリアの上空から鮮烈な印象で登場した黒いガンダムを見た時から、長年マリーダのRGバンシィの発売を心待ちにしていました。また、発売から数年間温めていたユニコーンモードのユニコーンガンダム1号機とベースジャバーとの共演も実現出来ました。
これまでの経験を生かしてサイコフレームの輝きを損なうことなくディテールアップを施し、メタリックカラーで機体の重量感も強調出来ました。マリーダのバンシィの左右非対称の腕は他に類を見ないMSで、リディの”ノルン”のリボルビング・ランチャーやアームド・アーマーDE、アームド・アーマーXCの装備にも負けない威圧感があります。
一方でバンシィ共通の不満点として、ゴールドのリアリスティックデカールでも暗い機体色に沈んで発色がよくありません。やはり白いリアリスティックデカールにすべきだったと思います。
また、劇中の名場面を再現すべくGallery用の撮影に様々なポーズをとらせましたが、接着箇所を増やしたにもかかわらず、ポロリが多発しました。特にRGユニコーンガンダムシリーズ共通の不備として、スカート周りの接続設計は甘いと言わざるを得ません。

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