1/144 バンダイ HG RMS-099 リックディアス(クワトロカラー)

クワトロ「ロベルト、アポリ、ガンダムマ-クⅡを捕獲するぞ」
2019.12 製作
お気に入りランク:★★★☆☆  レア度:★★★★☆
リックディアスは地球連邦政府組織エゥーゴとアナハイム・エレクトロニクスが連邦軍、ティターンズに対抗すべく極秘裏に開発したMSで、1年戦争の名機リック・ドムと、ガンダムの長所を取り入れたとも言われています。
エゥーゴのエースであるクワトロ・バジーナ大尉(シャア・アズナブル)の要望により、リック・ディアスと命名されたと言われており、 当初はクワトロ大尉の搭乗機は赤、ロベルト中尉、アポリー中尉ら他のパイロットの搭乗機は黒でしたが、百式の運用後は各機とも大尉にあやかり、 赤に塗り替えられています。
背面のスラスター・バインダーで高機動性を発揮し、頭部に装備されたバルカンファランクスや十字に割れたモノアイなど独自の装備を持つリックは名機と呼ばれるエゥーゴを象徴する機体です。

Photo Gallery


製作過程

「機動戦士Zガンダム」はガンダムシリーズの中でも私が最も好きなシリーズですが、発売後こんなにも遅くに製作に取り掛かるMSは珍しいことです。
今回の製作のきっかけは2012年4月に製作した「RG RX-178 ガンダムMk-Ⅱ〔ティターンズ仕様〕」を、本編第2話「旅立ち」において黒いガンダム2機が戦う衝撃的なシーンとして再現するためです。長い間このイメージを温めていましたが、アニマックスでの再放送を見て製作意欲が湧き、脇役としてリックディアスが必要と判断したからです。
2機の黒いガンダムは完成済みで、リックディアスもHGとなれば、製作ポイントは破壊された建物ということになりそうです。
1.イメージ
リックディアス
完成イメージはカミーユが操縦するガンダムMk-Ⅱ03号機が、ガンダムMk-Ⅱ02号機を押し倒し、ビルを倒壊。それを横で驚いて見守るクワトロのリックディアス・・・といったところでしょうか。(再生産キットのため青いバンダイマークです)
  1. リックディアスは脇役でもあり、HGでもあることから、ディテールアップはシンプルなところで妥協します。
  2. 完成済みのガンダムMk-Ⅱを有効活用します。
  3. 倒壊したオフィスビルは構想から素材集めに時間を掛け、過去のジオラマ作品の反省点も盛り込んで作り込みを図りたいと思います。
  4. 芝や道路、フィギュアで舞台を演出します。
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2.組み立て1
リックディアス

ゲート跡の除去とフィニッシングペーパーで丁寧に処理を行い、ウエットティッシュで拭き取ります。

ただしクレイ・バズーカとビーム・ピストルなどパーツの合わせ目消しが必要なため、しっかり接着剤を付け、ペーパー掛け後、サーフェイサーを吹いて塗装します。

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3.塗装
リックディアス
HGということもあり、イロプラの配色が甘いために事前に本編の画像やネット上の作例を検証して、塗装箇所をチェックします。
  • ポリキャップ→ジャーマングレイ
  • バーニア→ガンメタル
  • クレイ・バズーカ→マットブラック
  • 薄いパープルのパーツ・ビーム・ピストル→ニュートラルグレイ
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4.ディテールアップ
リックディアス

機体色は成型色を生かしますが、イロプラの抜けや画像・ネットの作例などを参考に手を加えます。その他サザビーやで行った装甲裏の塗装も導入します。

  • モノアイはいつものHIQ PARTSは使用せず、十字の入った付属のクリアーパーツを活用し、裏面にホイルシールを貼って輝きを増します。
  • スカート・足元の装甲の裏面・バインダー一部→マットブラック
  • 付属動力パイプ・ビーム・ピストルの一部→ガンメタル
  • 足元のスカート内にコトブキヤ「プラユニット P-109 バーニアノズルⅡ」をガンメタルに塗装して追加します。
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5.組み立て2
リックディアス

ゲート跡の除去とフィニッシングペーパーで丁寧に処理を行い、ウエットティッシュで拭き取ります。

ただしクレイ・バズーカとビーム・ピストルなどパーツの合わせ目消しが必要なため、しっかり接着剤を付け、ペーパー掛け後にサーフェイサーを吹いて塗装します。

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6.スミ入れ&マーキング
リックディアス

デカールが全く付属しないという信じられないこのキットにはMSの巨大感を魅せるためにもジャンクシールで仕上げたいと思います。

  1. 「マックスファクトリー コピックモデラー [0.02 ブラック スミ入れ用]」でスミ入れを行い、シンナーで拭き取ります。
  2. 手持ちのジャンクのリアリスティックデカールを貼り付け、RG風の密度とMSの巨大感を強調します。
  3. デカール貼りを終えたら、「GSIクレオス Mr.トップコート水性プレミアムトップコートつや消しスプレー」を吹きます。赤い機体色が輝きとしっとり感を強調して質感が大きく変貌します。
  4. 最後にモノアイ、足元のバーニアを接着します。
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7.ジオラマベース1
リックディアス
  1. 本編の画像を参考にビル・芝生・道路の寸法を紙に描きます。
  2. ジオラマベースはMDF(木質繊維を原料とする成型板、中密度繊維板)を使用し、側面をマットブラックで塗装します。
  3. 画像を参考に長方形の発泡スチロールをカッターナイフで3分割し、崩壊したビル内部のフロアーを掘り込みます。
  4. 三角棒でビル外面の各フロアーの仕切りとします。
  5. タミヤ「プラ材 1mm角棒」で窓枠を作ります。
  6. タミヤ「スチレンボード 3mm厚」で屋根、壁、道路を作ります。
  7. ビル全体にサーフェイサー(ホワイト)を吹きます。
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8.ジオラマベース2
リックディアス
  1. 透明プラ板(クリアーブルー)で窓を作り、裏面にはホイルシールを貼ります。
  2. 崩壊したビル内部を組み上げ前にフラットブラックで吹いておきます。
  3. ジオラマベースにビル3体を貼り付けます。
  4. タミヤ「スチレンボード 3mm厚」にニュートラルグレイを吹いて道路として貼り付けます。
  5. 光栄堂「グランドマットGM-1(春の緑)」を芝として貼り付けます。
    ここまで貼り付けはすべて両面テープを使用します。
  6. 発泡スチロールで崩壊したコンクリートを作り、木工用ボンドで取り付けます。
  7. 鉄道模型用の「レイアウトストーン」「ガーデニング用小石」を木工用ボンドで取り付けます。
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9.ジオラマベース3
リックディアス
  1. ジャマングレイを軽く吹いた手芸用わたを埃として埋め込みます。
  2. 「シーナリーバラスト」を蒔き、木工用ボンドを希釈して霧吹きします。
  3. 透明プラ板(クリアーブルー)を切り取り、窓の破片としてばら蒔き、木工用ボンドで取り付けます。
  4. 鉄筋コンクリートの鋼棒として真鍮線の太いものや細いものをビルに差し込みます。
  5. 仕上げにマニキュア用のラメパウダーを蒔いて木工用ボンドを希釈して霧吹きし、ガラスの破片のキラキラ感を出します。
  6. 鉄道模型用の道路脇の柵を取り付けます。
  7. ビルの側面を黒色の色画用紙を貼って、見た目を整えます。
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10.仕上がり
リックディアス
  1. ガンダムMk-Ⅱ2体で劇中の戦闘シーンを再現します。
  2. 付属の右手パーツでは手のひらを広げたものはないためにジャンクパーツを加工して劇中のリックディアスを再現します。
  3. 道路脇に飛び出し、見守る整備士を配置して、MSの巨大感を表現します。
  4. 「HOBBY BASEのモデルカバースクエア(特大)」にジオラマベースを乗せます。
  5. ふたをしたら、いよいよ完成!
製作後記

ジオラマの脇役として製作したリックディアスですが、完成してみると思いのほかでかい!
さすがドムの系譜を継ぐMSで、足元のスカートが機体を大きく見せます。ただ、他のスケールのキットを見るともっと足が短く、ずんぐりむっくりなプロポーションの方が重量感があって良い気がします。
今回はリックディアスそのものより、ジオラマベースに時間を掛けました。素材探しで東急ハンズや100円ショップを周り、ストックしておいたジャンクパーツをうまく活用出来ました。また、最近製作したジオラマのアイデアとしてラメパウダーを蒔いたり、過去の反省点から発泡スチロールを露出させない工夫を施し、お気に入りのストラクチャーが完成しました。
しかしながら、リックディアスそのものは、如何せん古いHGのために可動域は無いに等しく、仁王立ちしか出来ません。おまけにパーツの合わせ目消しが粗雑になってしまい、悔いが残りました。徹底的にやるなら赤い成型色を捨て、サーフェイサー+全塗装までやるべきだったかもしれません。

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