1/144 バンダイ HG AMS-123X バルギル

アゴス 「出てこいよ!」
2020.4 製作
お気に入りランク:★★★☆☆  レア度:★★★★★

バルギルは来るべきネオ・ジオン再蜂起に向けて次世代のサイコミュ技術を搭載したニュータイプ専用機で、機体カラーはパープル。パイロットはネオ・ジオンのニュー・タイプ研究所出身の強化人間アゴス・ラガート少尉です。

サザビーのプロトタイプとも言えるバルギルは第2話から登場。
ロンド・ベルとの戦闘で中破し、ムーン・ムーンのG-ドアーズの頭部を移植される形で応急修理され、バルギルのサイコミュがオーバーライドされ、サイコプレートを連結させたムーンガンダムを起動させました。戦士隊とアタラント3によるミネバ・ラオ・ザビ奪還作戦が決行された際に機体カラーの変更が加えられてからはムーンガンダムと呼ばれるようになったのです。

Photo Gallery


製作過程

HGムーンガンダムをベースに、モノアイを搭載した特徴的な頭部、ファンネルを左右に3基ずつ収納可能なファンネル・コンテナ、プロペラントタンクを搭載したバックパックが新規造形で再現されています。
前作のムーンガンダムの質感があまりに良かったために購入を即断即決しましたが、ムーンガンダムの色違いのパープル一色で、頭部違いにバックパックの変更だけのキットは高額なプレミアムバンダイ経由の購入価値があったのか、やや後悔が残りました。
しかしながら、RG並みのモールドが期待出来、サザビーの原型機でもある背景から、あまり期待せずに発売を待ちました。
1.イメージ
機動戦士ムーンガンダム

いつもはモノクロの箱のプレミアムバンダイ商品ですが、今回は機体色に合わせた薄いパープルの箱に包まれています。箱を開けてみるとパープルのパーツは思いのほか発色が強く、つや消しが仕上げのポイントになりそうです。

  1. 映像化もなく、コミックスやミニ設定資料集の少ない情報を参考に追加塗装箇所を検証します。
  2. 頭部のモノアイ、ツノのシャープ化でサザビーの面影を再現します。
  3. ムーンガンダムでは行わなかった装甲裏の塗装を行い、細部にも配慮します。
  4. RG並みの細かいモールドに粘り強くスミ入れを行います。
  5. マットブラックを中心に機体全体をつや消し感で纏います。
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2.組み立て1
機動戦士ムーンガンダム
いつもどおり、可能な限り組み立てた後に塗装を施しますが、ビーム・ライフルと新規造形のプロペラントタンクはパーツの合わせ目消しが必要で、パーツの合わせ目にたっぷり接着剤を落として一晩寝かし、デザインナイフとフィニッシングペーパーで合わせ目を埋めます。
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3.塗装
機動戦士ムーンガンダム

ムーンガンダム同様情報が少ないのディテールアップポイントと塗装ポイントを取扱説明書に書き留めます。同じパーツでもムーンガンダムとバルギルとでは色だけでなく、塗装パターンも異なります。
パーツの合わせ目消しが必要なパーツはサーフェイサーを吹いて塗装を待ちます。

  • 胸部・腰部・手・足の基軸パーツ・ランドセル、ビーム・ライフル、装甲内側
    →ジャーマングレイ
  • 足裏→ガンメタル
  • モノアイアイ周辺、腕関節、腰部、脚部、ファンネル・コンテナ、プロペラントタンク、「アクションベース5」の差し込み用パーツ
    →マットブラック
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4.ディテールアップ
機動戦士ムーンガンダム

頭部のディテールアップと追加塗装がメインです。ムーンガンダムやサザビーの製作経験を生かしてディテールアップを進めます。

  • 頭部前後のツノをシャープ化します。
  • サザビーあるあるの見にくいモノアイ開口部を削り、モノアイを見やすくします。
  • モノアイはHIQ PARTSのVCドームを使用。
  • ランドセル一部、リアスカートのダクト→ガンメタル
  • リアスカートのモールド→サーフェイサー(ホワイト)+キャメルイエロー
  • 首周辺のパイプ、脚部パイプ、スカート裏パイプ、ランドセル一部、スラスター、
    ビーム・ライフルのパイプ
    →シルバーリーフ
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5.組み立て2
機動戦士ムーンガンダム

パーツのフィット感はムーンガンダム同様気持ちいいです。

ただし、頭部の組み立てにはやや苦戦し、加えて二つのツノのシャープ化、ヘルメット後部のパーツの合わせ目消し・・・など難所がいくつかあり、パーツを破損させないよう慎重に作業を進めました。

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6.スミ入れ
機動戦士ムーンガンダム
バルギルの成型色のパープルはムーンガンダムのソレより、全身濃厚な発色だと感じましたので、今回はしっかりスミ入れを主張してもよいと感じました。
「ガンダムマーカースミいれ用<グレー>」でしっかりスミ入れを行い、シンナーで拭き取ります。
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7.デカール・コーティング
機動戦士ムーンガンダム
  1. ムーンガンダムと異なり、少なめのシールが付属します。
    今回のバルギルはムーンガンダムに塗り替わることを考え、ムーンガンダム製作時のようなRG風のマーキングは行わないことにします。
  2. モノアイをマスキングし、頭部のピンクシールはこの時点では貼らずにムーガンダム同様「GSIクレオス Mr.トップコート水性プレミアムトップコートつや消しスプレー」を吹きます。
    しかし・・・この後アクシデントが発生!→詳細は製作後記へ
  3. モノアイのマスキングを外し、保留にしていた頭部のピンクシールを貼り付けます。
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8.仕上がり
機動戦士ムーンガンダム

すべてのパーツを組み上げたら、いよいよ完成です。
別売りの「アクションベース5」(ブラック)にバルギルを乗せます。
ムーンガンダムに付属する「アクションベース5」(クリアーブラック)と連結させ、バルギルからムーンガンダムへのイメージを2ショットで演出します。

製作後記

ムーガンダムより鮮やかなパープルのキットの装甲裏やパイプ系の塗装、頭部のディテールアップ、組み立ても順調に作業が進みました。しかし、アクシデントは最後に待っていました・・・。
晴れて気温も高い塗装日和の日にムーンガンダム同様高価な「GSIクレオス Mr.トップコート水性プレミアムトップコートつや消しスプレー」を吹いたのですが、乾燥があまりに早く念入りに吹いたことでキットの白化が起こり、なおかつ残り僅かのスプレー缶から噴き出した塗料でまだら模様が出来てしまいました。綿棒を使ってアクリルやエナメル溶剤での修復を試みましたが、うまくいかずに最後の手段として除光液で拭き取り、ようやくまだら模様の白化を抑えることが出来ました。
しかしながら、本来の鮮やかなパープルとは程遠い、過剰に薄いパープルとなってしまいました。修復作業によるクラックが起きなかっただけまだ幸いでしたが、上記の仕上がり画像を見比べると明らかに色味の異なる2機となっていました。

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