1/144 HG REVIVE RX-78-2 ガンダム

アムロ「コ、コイツ・・・除けもしないのか!」

2021.8 製作
お気に入りランク:★★★★☆  レア度:★★★☆☆

ガンプラ35周年を機に「新生-REVIVE-」誕生!
2001年発売された「HG RX-78-2 ガンダム」から関節の構造や各パーツの設計を徹底的に見直し、最新フォーマットにより、組みやすさを向上しつつ大幅な可動を実現し、パーツ点数をそのままに可動域を1.5倍以上に実現させたキットです。迫力の名シーンを思いのままに再現し、膝や肘に二重関節を採用することで片膝立ちやビーム・サーベルを抜くシーンも再現出来ます。
そのほかにくさびゲートを採用し、ゲート跡が目立たない仕様となっており、腰部の左右への回転や前屈、肩部の上下も可動します。もちろん、ビーム・ライフル、ビーム・サーベルのほか、腰部にマウント可能なハイパー・バズーカも付属した基本機能がしっかりしたコストパフォーマンスの高いキットです。

Photo Gallery


製作過程

2015年に発売されたキットにもかかわらず、製作に至った経緯は「ROBOT魂 機動戦士ガンダム[SIDE MS]エフェクトパーツセット2nd ver. A.N.I.M.E.」の有効活用です。このシリーズは1st ver. も保有しているものの、なかなか合致するキットや設定がなく、今回これらの2つのエフェクトパーツをPhotoshopの画像加工に頼らないジオラマ作品として製作したいと思います。
さらに本キットのほかに「1/144 HG REVIVE MS-06F ザクⅡ」と「1/144 HG REVIVE MS-07B グフ」を使用し、劇中シーンの再現ではないものの、ファーストガンダムの戦闘シーンを思い起こさせるジオラマに挑戦します。

 
 

1.イメージ

ガンダム

ボックスアートを見ると、再販キットのために"35th REVIVE"のロゴはありません。最新のEGガンダムを製作したばかりですが、EGガンダムは肩の大胆過ぎる分割に大きな違和感を感じていました。本キットは発売後数年経ているとは言え、基本に忠実でオリジナルに沿ったデザインに好感が持てます。
完成イメージは” ザクをビームサーベルで切り裂くガンダムとドダイに乗って駆けつけるグフ "です。

  1. HGならではのパーツの合わせ目消しと後ハメ加工を行います。
  2. 機体色は成形色を生かし、基軸パーツの塗装と筆塗りを施します。
  3. 頭部やスカートの定番ディテールアップを施します。
  4. ガンダムとザクとの戦闘シーンを表現。
  5. ドダイで駆けつけるグフとの共演。
  6. 崖を使った高低差を魅せるジオラマベースの製作。

2.組み立て1&パーツの合わせ目消し

ガンダム
  1. パーツの合わせ目消しのために太腿と武器類にたっぷりとタミヤセメントを付けて、むぎゅとしたら4.5日に硬化を待ちます。
    フィニッシングペーパーで400番→600番→1000番の順に磨き、最後にスポンジ研磨材で仕上げます。
  2. 頭部は内部の赤いパーツの後部と上部の2ヵ所カットして後ハメ加工を準備しておきます。
    そして、頭部の白いパーツにたっぷりとタミヤセメントを付けて、むぎゅとしたら4.5日に硬化を待ちます。フィニッシングペーパーで400番→600番→1000番の順に磨き、最後にスポンジ研磨材で仕上げ、後ハメ加工した赤白パーツを下から組み込みます。
  3. その他のパーツも組み立てを進めますが、腰部のパーツの合わせ目は臨機応変に段落ちモールドにします。

3.塗装

ガンダム

機体色は成形色を生かし、塗装は基軸パーツや武器類に留め、細部は筆塗りします。

  • 基軸パーツ、手、膝の一部、ランドセル、ビーム・ライフル、ハイパー・バズーカ→ジャーマングレイ
  • ツインアイ周辺→フラットブラック

4.ディテールアップ

ガンダム
  • ブレードアンテナをシャープ化します。
  • 頭部60mmバルカン砲→レモンイエロー
  • 定番の前部のスカート分割ですが、このキットはカットしてしまうと股間が緩くなり、組み付けが出来ません。スカートそれぞれのパーツをピンバイスで穴を空け、針金を通して可動部に組み付けます。
  • スカート内側→ジャーマングレイ
  • 腹部Vマーク→サーフェイサー(ホワイト)+レモンイエロー
  • 肩と足元の装甲裏→フラットブラック
  • 足首シリンダー、足裏バーニア、武器類の丸モールド→ガンダムマーカーEX<シャインシルバー>
  • シールドの丸モールド、足裏バーニア周辺→ガンメタル

5.組み立て2

ガンダム

塗装が完了したら、すべてのパーツを組み付けます。
パーツのフィット感もよく、ポロリはありません。スカートの工作もうまく機能して、ポージングにも影響ありません。
頭部や胸部ダクトなどいったん組み付けるとスミ入れしづらい箇所は組み立てながらスミ入れしておきます。

6.スミ入れ&マーキング

ガンダム

今回のガンダムは劇中イメージのジオラマ製作にするために、RGのような過度なマーキングやディテールアップは施しません。
このガンダムのツインアイはシールとイエローのクリアーパーツにシルバーのホイルシールで輝かせるという選択式になっています。非常に興味深いチャレンジですが、今回は見送ります。

  1. クラック防止のために濃い色のパーツは「ガンダムマーカースミいれ用<ブラック>」を、白い機体色は「ガンダムマーカースミいれ用<グレー>」でスミ入れを行い、一部はシャーペンで補正し、「タミヤ アクリル塗料 溶剤」で拭き取りを行います。
  2. ツインアイはジャンクのリアリスティックデカールを貼り付けます。
  3. ツインアイをマスキングしてGSIクレオス「Mr.スーパースムースクリアー つや消しスプレー」を吹きます。
    マスキングを外して、頭部前後のの残りの赤いマーキングシールを貼ります。
  4. この状態でGallery1用の写真を撮影してから、ジオラマ製作に取り掛かります。
    「ROBOT魂 機動戦士ガンダム[SIDE MS]エフェクトパーツセット ver. A.N.I.M.E.」からライフルエフェクトパーツ、バズーカエフェクトを取り付けて撮影します。

7.ウエザリング

ガンダム

ここからジオラマ仕様にするためにウエザリングを施します。
これまでの経験を生かし、寸止めを意識して汚し過ぎに注意します。

  1. タミヤ「ウェザリングマスターセットB、C」で足元を中心にブラウンの汚しを、背面バーニア周辺にブラックのすすを加えます。
  2. 「Mr.ウェザリングカラー マルチブラック」を「Mr.ウェザリングカラー 専用うすめ液」で薄めて、足元やエッジを中心に筆や歯ブラシで叩いて汚します。
  3. 「ガンダムマーカーEX<シャインシルバー>」でエッジを中心にドライブラシを掛けます。

8.ジオラマベース1

ガンダム
  1. 100円ショップで購入したスタンダードフレーム(24.2cm×27.2cm)をジオラマベースとします。
    フレームを一旦外して、そのフレーム枠をマスキングしておきます。
  2. ベース上でガンダムとザク、崖のレイアウトを考えます。
  3. ガンダムとザクの足跡を100円ショップの石粉粘土で、戦闘の激しさを意識しながら地面を整形して盛り付けます。
  4. 発泡スチロールでグフを乗せる崖を劇中の映像を参考にして掘り込み、ドダイYSを支える支柱の穴も掘り込みます。
  5. 崖の形に沿って黒色の色画用紙で発泡スチロールサイドのカバーを切り取り、準備しておきます。

9.ジオラマベース2

ガンダム
  1. 木工用ボンド:水=1:3で撹拌したボンド水を攪拌して作り、崖と地面にティッシュペーパーを地面に被せ、筆でボンド水を押し付けていきます。
  2. 壁用補修材:ボンド水=2:1を撹拌して崖に乗せていきます。
  3. 壁用補修材:ボンド水=1:1を撹拌して地面に乗せていきますが、ガンダムとザクの石粉粘土の足跡は質感を変えるために除外しておきます。
  4. 崖と地面を歯ブラシで叩いて、細かい穴を表現することでスケール感が強調されます。
  5. 石粉粘土の箇所はバフ、カーキ、フラットアースなどで筆塗りし、乾燥後ティッシュペーパーでマスキングします。
  6. ベースにマットブラック、ジャーマングレイ、タン、ライトサンドと濃い影からを吹いて塗装します。
    とにかくやり過ぎに注意して、全体に白っぽい砂漠を意識して、サーフェイサー(ホワイト)を吹いて仕上げます。
  7. 100円ショップで購入した「ガーデニング用小石」や「麦飯石」を地面に木工用ボンドで接着します。
  8. シーナリーバラスト、鉄道模型用のカラーパウダーを撒いて、木工用ボンドを希釈したスプレーで硬化させます。
  9. 「フォーリッジクラスター」「ライケン」など鉄道模型用の木や雑草を控えめに木工用ボンドで接着します。
  10. 仕上げに埃として白のパステルを降り掛け、ガンダムとザクの足元は白いパステルを筆で地面をめくり上げるように描きます。
  11. ベースの崖部分を黒色の色画用紙を貼り、発泡スチロールを隠ぺいします。
  12. フォトフレームにベースをはめ込んだら完成です。
    石粉粘土と壁用補修材を使ったジオラマベースはいつもベースの"反り"が課題となりますが、フォトフレームの台座はコルク製のため、ある程度"反り"をリカバリーすることが出来ますし、フレームである程度隠ぺいすることも出来ます。また、マスキングテープは最後に外す予定でしたが、地面を壊すリスクを避け、フレームの境目の作業用の目印としてそのまま埋めることにしました。

10.仕上がり

ガンダム
  1. ガンダムに「ROBOT魂 機動戦士ガンダム[SIDE MS]エフェクトパーツセット ver. A.N.I.M.E.」からサーベルエフェクトを、そして「ROBOT魂 機動戦士ガンダム[SIDE MS]エフェクトパーツセット 2nd ver. A.N.I.M.E.」からライフルエフェクトパーツを選択してザクを切り裂く火花に加工・接着し、クリヤーオレンジで着色後、ザクとのポージングを整えます。
  2. 足裏にピンバイスで穴を空けて針金を通し、ジオラマベース側に瞬間接着剤で針金を固定します。
  3. 同様にグフとドダイYSも固定します。
  4. ジャーマングレイを軽く吹いた手芸用わたをガンダム、ザクの足元、ドダイYSの下部にを巻きつけて躍動感を加えます。
  5. 「ROBOT魂 機動戦士ガンダム[SIDE MS]エフェクトパーツセット ver. A.N.I.M.E.」からオレンジの爆発エフェクトをジオラマベースに加えます。
  6. 最後にHOBBY BASEのモデルカバースクエア(特大)にジオラマベースを乗せます。
    ふたをしたら、いよいよ完成!

製作後記

ガンダム単体としてはシンプルな作りながらも可動力や安定性が充分で、最近のEGガンダム、ガンダム [BEYOND GLOBAL]、横浜ガンダムなどに比べるとオリジナルに沿った基本性能がしっかりしたキットです。唯一苦言を呈するならば、武器を固定するための両腕の穴でしょうか。
ジオラマ製作については、現在スカパー!のMONDO TVで放送中の「大人のプラモ道」を参考にしました。これまでは地表のジオラマベースは木工用ボンドを希釈してスプレーして壁用補修材を振りかける手法でしたが、今回はティッシュペーパーを下地にボンド水と壁用補修材をかき混ぜて落とし込む手法を学びました。発泡スチロールのゴツゴツ感をやや滑らかにする効果がありました。
そして目玉のエフェクトパーツはガンダムのポージングと切り裂かれたザクのダメージ効果と相まって、イメージ通りの仕上がりが実現しました。ドダイを駆るグフもこの後のガンダムとの戦いの予告しています。
カテゴリーの機動戦士ガンダム> から「1/144 HG REVIVE MS-06F ザクⅡ」と「1/144 HG REVIVE MS-07B グフ」のそれぞれの製作過程も是非ご覧ください!

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