1/144 バンダイ HG RGM-79 ジム

キッカ「あっ、見て!ガンダム。」
レツ「わぁ!すごーい。」
カツ「たくさんある。」

2023.2 製作&2022.3 ウェザリング追加
お気に入りランク:★★★☆☆  レア度:★★★★☆

U.C.0079年10月、RX-78の基本構造に基づいて再設計されたRGM-79ジムは量産が開始され、モニタリング装備やオプションの機動装備などを除いてRX-78のほぼそのままのスペックで建造されました。
第30話では地球連邦軍本部ジャブローがジオン公国軍に襲われた際、ホワイトベースのカツ、レツ、キッカの小さな防衛線の活躍によってジムが救われたシーンが印象的です。
その後舞台は宇宙に移り、地球連邦軍の物量作戦の象徴としてボールとともに大量投入されて、数でジオン公国軍を圧倒しました。劇中のソロモン攻略戦では正面を埋め尽くす描写がなされたものの、やられキャラというイメージが強い機体でもあります。
しかしながら、一年戦争でそのほとんどが失われたザクIIに対し、ジムは次々と破壊されつつも後続の部隊が現れて立ち向かって行き、機体の半数近くが生き残ったとされ、地球連邦軍に勝利をもたらしたのです。

Photo Gallery


製作過程

このキットは2度目の製作となります。
第29話「ジャブローに散る!」におけるシャア専用ズゴックのジムを撃破する名シーンを再現するために製作したことがありますが、今回はア・バオア・クーの戦場ジオラマに必須のMSとして製作します。
やられキャラとして定番のMSですが、カトキハジメ氏によってリニューアルデザインされたこのジムはガンプラが入手困難となった現在でも根強い人気を誇っています。

バンナムマークが付いたこのキットを再販日にガンダムベース福岡で無事入手することが出来ました。
 

1.イメージ

ジム

箱を開けてまず最初に目がいったのは機体の成形色です。ジム (スレッガー搭乗機)を製作した直後ですが、その時は水色の成形色に違和感を感じましたが、このキットは薄いグリーンです。劇中の映像を確認してもやはりこれはホワイトにすべきでしょう。
古いキットですので当然のようにパーツの合わせ目消しは多発しますが、後ハメ加工は不要のようです。
レッドとイエローのパーツは成形色をそのまま生かします。

  1. 頭部、胸部、腕部、基軸パーツ、ビーム・スプレーガンにパーツの合わせ目消しを行います。
  2. 胸部下部と腰部側面は段落ちモールドとして彫り込みます。
  3. 機体色はサーフェイサーを吹いた後、ガンダムカラーのMSホワイトに塗装します。
  4. 頭部カメラに輝きを与え、各部にホイルシールを追加します。
  5. バーニア内輪をレッド、外輪・基軸部をガンメタルにします。
  6. ジャブローのシーンをイメージしたディスプレイベースを活用します。

2.後ハメ加工&段落ちモールド

ジム
  1. 腰部をはめ込むために胸部側のダボ処理を後ハメ加工として行います。
  2. 胸部下部と腰部側面は段落ちモールドで対応します。

3.パーツの合わせ目消し

ジム
  1. パーツの合わせ目消しの事前処理として、頭部カメラ内部にセメダイン「ラピーミニ キラキラテープ」を貼り付け、胸部に基軸パーツを取り付けておきます。
  2. 頭部、胸部上部の側面、腕部、脚部、ビーム・スプレーガンそれぞれにパーツの合わせ目消しを施します。
  3. パーツの合わせ目にたっぷりとタミヤセメントを塗り付けて4、5日硬化を待ちます。
    可能な限りクリップで挟み込んで硬化を待ちます。
  4. 硬化後、金属ヤスリで大胆にパーツをヤスり、その後フィニッシングペーパーで400番→600番→1000番の順に磨き、最後に3M社のスポンジ研磨材で仕上げます。
  5. 頭部のクリアーパーツをマスキングしておきます。
  6. 胸部はサーフェイーサー(ホワイト)、ビーム・スプレーガンはサーフェイサー(濃いグレー)を吹き、必要に応じてサフと研磨を粘り強く繰り返します。

4.塗装

ジム

ここでは基本塗装を進めます。

  • 薄いグリーンの成形色→ガンダムカラーMSホワイト
  • 基軸パーツ、ビーム・スプレーガン→ジャーマングレイ

5.ディテールアップ

ジム

基本塗装を終えたら、ディテールアップ塗装を行います。

  • 頭部バルカン→イエロー
  • 腕部・脚部の丸モールド内、股間部、バックパックの四角いモールド、スカート装甲裏、足首シリンダー→ジャーマングレイ
  • バックパック丸モールド、シールド丸モールド→ガンダムマーカーEX<ヘビーガンメタリック>
  • 足首シリンダー、足裏バーニア→ガンダムマーカーEX<シャインシルバー>
  • バーニア内輪→サーフェイサー(ホワイト)+レッド
  • バーニア外輪→ガンメタル

6.スミ入れ&コーティング

ジム

クラック防止と機体色のメインがホワイトであることから、拭き取り時の汚れのリスクを踏まえてガンダムマーカーメインのスミ入れにします。(最終的にはウェザリング仕様にするのですが・・・)
そのほか部位に応じてスミ入れのツールを使い分けます。
また、コクピットハッチは黒いシールが付属していますが、ピッタリ収まりがいいために塗装はせずにそのまま貼り付けます。
最後にクリアパーツを除外して各パーツごとにGSIクレオス「Mr.スーパースムースクリアー つや消しスプレー」でコーティングします。

  • ホワイトパーツ、イエローパーツ→ガンダムマーカースミいれ用<グレー>
  • 頭部、シールド裏→シャーペン
  • ハンドパーツ、腰部、足裏、ビーム・スプレーガン、シールド持ち手→ガンダムマーカースミいれ用<ブラック>
  • バーニア→Mr.ウェザリングカラー マルチブラック

7.組み立て

ジム
  1. 最後にようやく各部を組み立てます。
  2. ここでミスが発覚しました。
    頭部の基軸パーツが飛び出して頭部パーツが取り付けられないのです。強引な加工で取り付けましたが、原因は仮組みを怠ったことです。
  3. 頭部カメラのクリアーパーツのマスキングを剥がして、メインカメラ前後はジャンクホイルシールを貼り付けます。

8.ディスプレイベース

ジム

第30話の地球連邦軍本部ジャブローでのシーンをイメージしたディスプレイベースを製作します。
Twitterで話題となった山田化学(株)「連結ディスプレイベース」を幸運にも100円ショップキャンドゥで8個購入出来ました。早速連結してみました。
このキットは1/144スケールのガンプラを意識した商品で、モールドの完成度も高くて100円とは思えないクオリティです。
しかし、問題点もあり、柱と土台の組み付けが悪く、外れやすいために加工が必要です。また、背面壁は連結すると隙間が出来、かつ外れやすく、補助パーツを追加する必要があります。サイズは横84mm×奥行46mm×高さ170mmとなっていますが、バックパックが大きい1/144スケールのガンプラは奥行が短く、収納することが出来ません。
この山田化学(株)からは「ミニチュア トラスセット」が販売されており、こちらも購入出来たため、今後ジオラマの素材として活用していきたいと思います。

9.仕上がり

ジム

すべてのパーツを組み上げ、武器を持たせたら、いよいよ完成!

なお、最終目標であるア・バオア・クーでの戦場ジオラマに配置するまでにはウエザリング仕様にする予定です。

10.ウェザリング

ジム

最終目標であるア・バオア・クーでの戦場ジオラマに向けて量産型ザク、旧ザク、リックドム、量産型ゲルググ、ボールとともにウェザリング仕様に仕上げます。
地上戦ではないためにブラウン系の砂ぼこりを避け、デブリによる塗装のはがれを意識します。ジオン系MSとの差別化のためにウォッシングやウェザリングマスターの使用を控えたシンプルな汚しを施します。

  1. シャーペンでデブリによる塗装のはがれをエッジを中心に根気よく描きます。
  2. バーニア下部、足首のみタミヤ「ウェザリングマスターセットB、C」ですすを描きます。
  3. ガンダムマーカースミいれ用<ブラック>でバーニアと足首の溝を埋めます。
  4. メラミンスポンジで調整しながら拭き取ります。
  5. ビーム・スプレーガンの砲身のすすをフラットブラックで描きます。
  6. 「GSIクレオス Mr.スーパースムースクリアー つや消しスプレー」を吹きます。

    ジオラマ作品「ア・バオア・クー」に配置します → 機動戦士ガンダム > 1/144 バンダイ HG MS-06 ザクⅡ を参照

製作後記

やられキャラのキットの割には後ハメ加工、段落ちモールド、パーツの合わせ目消しと手間のかかる要素が多いキットにも関わらず、スカート前部が平たん過ぎて、全般的にモールドの追加を行わないとのっぺらぼうなキットだというのが完成後の印象です。しかし、脇役に見合ったシンプルな仕上がりが目標でしたので、これはこれでよしとしましょう。
派手なモールドはありませんが、機体色をホワイトに塗り替えて劇中のカラーリングに合わせ、シンプルなディテールアップを追加して、基本をしっかり押さえた仕上がりとなりました。
Galleryではディスプレイベースを活用した画像をメインとしましたが、 ジムと言えばボールとのセットですので、ジオラマの中でどのように共演させるか構想中です。


2023.3 Galleyにジオラマ画像、製作過程に ”10.ウェザリング” を追加。

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