1/144 バンダイ HG MS-06R-1A 高機動型ザクII (黒い三連星)

ガイア「通常の3倍のスピード!?まるで赤い彗星だ!」
2016.4 製作
お気に入りランク:★★★★☆  レア度:★★★☆☆

「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」から初めて製作した作品です。この物語は安彦良和の漫画を映像化したもので、メカニックデザインは大河原邦男が担当し、「機動戦士ガンダム」をベースに設定の見直しやエピソードの追加などが施されています。
のちに「黒い三連星」と呼ばれるバズーカを装備するチームリーダーのガイア、MS用対艦ライフル ASR-78で射撃能力を発揮するマッシュ、ジャイアント・ヒート・ホークで戦艦を撃破するオルテガの3人はルウム戦役においてレビル将軍を捕虜にするまでの功績を挙げたのです。
R-1A型はF型をベースにランドセルと脚部の推力強化、プロペラントの増強によって高機動型ザクIIとも呼ばれ、ベテランやエース級パイロットに与えられました。

Photo Gallery


製作過程

このキットを購入するにあたって悩んだことは”黒い三連星”にするか、3機購入の価値があるかということです。ただ、ドムと違って3機それぞれの装備する武器が異なっていることに意義を感じ、購入に至りました。
また、オルテガ機に付属するジャイアント・ヒート・ホークのエフェクトパーツもHGとしてはレアなキットと言えるでしょう。特徴的なランドセルやごてごてしたバーニアに加えて、ひざの精密なモールドもこれまでのザクのキットにはない魅力です。
それでは「機動戦士ガンダム THE ORIGIN I 青い瞳のキャスバル」の冒頭シーンをイメージして製作していきます。

1.イメージ
ザク

機体色はU.C.HARD.GRAPH. のMS-06R-1A ザクヘッド(黒い三連星カラー Ver.)と同様の配色とし、いつものフィニッシュのつや消しを全体には吹かず、機体色以外を個別に吹きます。これによって、メタリックとつや消しの対比を表現したいと思います。

  1. ショルダー、腕、武器のパーツの合わせ目消しを行います。
  2. 機体色はダークブルーで塗装し、その他は可能な限り金属感を意識して塗装します。
  3. モノアイなどの定番ディテールアップを施します。
  4. 付属のシールは極力使わずに塗装します。
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2.組み立て1
ザク
  1. いつもどおり、可能な限り組み上げて塗装につなげ、また組み立てます。
  2. 最新キットとはいえ、HGならではのパーツの合わせ目が必要になります。接着剤をたっぷり付けて乾燥後、フィニッシングペーパーで磨き、サーフェイサーで埋め合わせます。ショルダーとジャイアント・ヒート・ホークは特にやり直しを強いられ、苦労しました。
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3.塗装
ザク

3機同時製作は塗装作業も大変です。パーツの合わせ目消しや塗装のやり直しも発生しました。

  • 機体色→ダークブルー
  • 手・武器・予備マガジン・ポリキャップ→ジャーマングレイ
  • 関節部・ランドセル・動力パイプ・バーニア→ガンメタル
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4.ディテールアップ
ザク
  • モノアイはHIQ PARTSのVCドームを使用。
    MS用バズーカA2型、MS用対艦ライフル ASR-78のスコープは付属のピンクのシールにウェーブ オプションシステム「H・アイズ」のクリアーピンクを貼り付けます。
  • ジャイアント・ヒート・ホークとヒート・ホークの刃先、足の関節パイプ
    →フラットアルミ(筆塗り)
  • バーニアの内輪をサーフェイサー(ホワイト)で下地塗装し、発色を上げてからブライトレッドを吹き、外輪はガンメタルを吹きます。
  • 同様に足裏のバーニアもレッドで筆塗りします。
  • 足の赤・黒・白のシールも塗装に変えます。マスキングしてサーフェイサー(ホワイト)で下地塗装し、発色を上げてからレッドとブラックを筆塗りします。
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5.スミ入れ&つや消し
ザク
  1. 今回のスミ入れはガンダムマーカーを使用せず、白と薄紫のパーツのみシャーペンで細いラインを引きます。
  2. ダークブルーとガンメタルのパーツ以外は「Mr.スーパークリアーつや消し」を吹きます。
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6.組み立て2
ザク

これまでは組み立て後、全体につや消しを行っていましたが、今回はメタリック系カラーとつや消しとの対比目的のために、ここでもう一度組み立てが入ります。
ここでも3機同時進行は大変です。ただし、ショルダーや武器については余剰パーツが出るため、すべてパーツの合わせ目消しから塗装まで行い、最終的に完成度の高いものを採用します。

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7.マーキング
ザク

すべてのパーツを組み上げたら、付属のテトロンシールを貼り付けます。RG並みの細やかなものもあり、ピンセットで丁寧に貼っていきます。
ジオンや"黒い三連星"の白いマーキングが黒い機体に映えます。

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8.仕上がり
ザク
  1. 最後にオルテガ専用機に付属するエフェクトパーツを、火花を意識してクリアーオレンジからクリアーイエローに筆塗りし、元のクリアーを一部残してグラデーションを描きます。
  2. 各機体に武器を持たせたら、いよいよ完成!
  3. 3機を同時に飾る台座として「バンダイ 魂STAGE ACT TRIDENT スモークブラック」を活用します。
製作後記

完成後の感想は、この黒い機体は模型映えしないな・・・というのが率直な感想です。
それを補うのが白いテトロンシールであり、ピンクが輝くHIQ PARTSのモノアイであり、動力パイプやランドセル、バーニアのガンメタルだと思います。組み上げ直後の仁王立ちポーズではがっかり感が先行しましたが、武器を持たせて戦闘ポーズをとらせるとこれまでのザクにはない可動力を実感できます。これはスカートや股間のギミックのほかに、MS用対艦ライフル ASR-78やジャイアント・ヒート・ホークなどの新たな武器が導いたものでもあると思います。
同じ機体を3機同時に製作することはかなりの時間と労力を要しますが、それぞれのパーツのいい所取りや様々なポージングを楽しめるキットでした。

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