1/100 バンダイ MG MS-06R 高機動型ザク "サイコ・ザク" Ver.Ka (GUNDAM THUNDERBOLT版)

ダリル「落ちろ!ガンダム!!」

2017.1 製作
お気に入りランク:★★★★★  レア度:★★★☆☆

正式名称「リュース・サイコ・デバイス装備高機動型ザク」はリビング・デッド師団のバロウズ艦長によって「サイコ・ザク」と呼ばれ、パイロット自身の脳から発信される電気信号を直接MSの駆動系に伝えることで、MSを手足のように操ることができるのです。しかしながら、その能力を完全に引き出すにはパイロットの手足をすべて義肢化しなければならないのです。
HG版とは大型ランドセルのデザインや武装のレイアウトが異なっています。アニメ版で新規に設定された大型ロケットブースター、ビームバズーカの他、多種なウェポンが付属されています。サブアームは多数の軸が仕込まれており、フレキシブルに可動し、コクピットは3段階に開閉可能。関節部や動力パイプを保護するためのシーリングはビニール素材で再現!足裏のクローにも可動ギミックが搭載されています。

Photo Gallery


製作過程

ガンダム・・・とは言え「機動戦士ガンダムサンダーボルト」での主役機はサイコ・ザクでしょう。失敗作となったMG フルアーマーガンダム Ver.Kaのリベンジ作としても気合が入ります。
HG同様メタリック塗装で機体に重量感を持たせて、スラスターをゴールドで輝かせたいと思います。そして、これまで同様サンダーボルト宙域のデブリによる細かなキズも、1/100スケールに応じた表現をしていきたい思います。製作終盤の関門であるデカールはRGに比べれば抑え気味の点数で、プレミアムデカールキャンペーンの鏡面仕様のデカールとも組み合わせてオリジナリティーを追及していきたいと思います。

1.イメージ
機動戦士ガンダムサンダーボルト

塗装はオレンジ、濃紺、茶色のイロプラ以外をすべて塗装とします。
今回のポイントは粘り強い組み立てと塗装、そしてダメージ表現です。

 
  1. 大量パーツをフィニッシングペーパーで磨きながら粘り強く組み立てを行う。
  2. 機体色をメタリック化する。
  3. 下地にシルバーリーフを吹き、機体色をスチールウールで剥がすスクレイピング技法によるウエザリング表現を行う。
  4. スラスターをゴールド塗装し、良いアクセントとする。
  5. 鏡面仕様のプレミアムデカールを有効活用する。
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2.組み立て1
機動戦士ガンダムサンダーボルト

いつものようにフィニッシングペーパーで磨きながら、できるだけ組み立てて塗装することにします。
ロケットブースター、ビームバズーカなど大型の武器にはパーツの合わせ目消しが必要と予想していましたが、MGともなれば各ブースターのパーツの合わせ目消しの心配なさそうです。繋ぎ目を考慮した設計となっていました。

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3.塗装
機動戦士ガンダムサンダーボルト

今回イロプラはオレンジ、濃紺、茶色パーツのみ生かし、その他は全塗装します。機体色はメタリックレッド、ジャーマングレイの下地塗装としてのシルバーリーフを吹き、スクレイピング技法を適用します。スラスターはお気に入りのMr.カラーのゴールドを選択します。

  • 機体装甲→メタリックレッド
  • サブアーム、動力パイプ、関節、各種武器→ジャーマングレイ
  • スラスター→Mr.カラー ゴールド
  • 台座→マットブラック
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4.組み立て2
機動戦士ガンダムサンダーボルト

塗装が完了したら、再び組み立てに取り掛かります。
最近のキットではここからのパーツのフィット感が悪く、ストレスが溜まっていましたが、このキットは久しぶりに作る喜びを感じながら組み立てることが出来ました。
ザク Ver.2.0からの流用もあるこのキットは余剰パーツが多いものの、パーツの紛失や破損のバックアップにも役立ちました。そしてザク Ver.2.0の完成度の高さも改めて実感させられました。
このシリーズの特徴でもある関節や動力パイプのフレームカバーはフルアーマーガンダムでの失敗を教訓に、いったん組み込んでしまわず、ドライバーやかなずちの柄に巻きつけてから取り付けることで細かでリアルなしわが表現できました。

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5.ディテールアップ
機動戦士ガンダムサンダーボルト

完成度が高いキットのためにディテールアップとしてできることは塗装中心です。


  • モノアイはクリアーパーツを削ってHIQ PARTSのVICドームを使用。ザク・バズーカ、ザク・マシンガンのスコープはウェーブ オプションシステム「H・アイズ」のクリアーピンクをはめ込んだり、付属のクリアパーツ裏にピンクのホイルシールを貼ります。
  • ビームバズーカのパイプ、足のシリンダー、ヒート・ホーク一部→シルバーリーフ
  • 角のシャープ化。
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6.スミ入れ
機動戦士ガンダムサンダーボルト

ガンダムマーカーのグレーでスミ入れし、立体感を付けます。
ウォッシング気味にスミ入れをしてクラックを起こしたフルアーマーガンダムでの失敗から、過度なダメージ表現は避けることにします。

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7.ダメージ・ウエザリング
機動戦士ガンダムサンダーボルト
ダメージ表現としては下地に吹いておいたシルバーリーフを浮かび上がらせるために粗めのフィニッシングペーパーやドライバーを使って傷つけたり、100円ショップで購入した台所用のスチールウールでエッジを中心に擦って塗装の剥がれを表現します。
各ブースターはイロプラを生かすためにデブリによる傷はフラットアルミで軽くドライブラシを行い、金属の剥がれを表現します。 さらにタミヤ ウェザリングマスターCのガンメタルをこすりつけ、馴染ませます。
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8.デカール
機動戦士ガンダムサンダーボルト

RGに比べれば抑え気味の点数で、ストレスなく進みます。  

  1. 付属のデカールを貼っていきます。
  2. 白のラインデカールはくどい気がするため、排除します。
  3. プレミアムデカールキャンペーンの鏡面加工を施した特殊仕様のデカールは”96”のみ使用します。これは”96”をあまり主張させたくないためであり、それ以外はむしろ白抜きで目立たせたい意図があります。
  4. 各パーツごとに「Mr.スーパークリアーつや消し」を吹きますが、1部のクリアーパーツやシルバーリーフの塗装箇所、1部のスラスターのバーニアはマスキングしておきます。メタリックレッドがやや沈みますが、イロプラの原色を含めて全体に落ち着きがもたらされます。
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9.仕上がり
機動戦士ガンダムサンダーボルト
最終工程としてつや消しから除外していたスラスターを取り付けることによって、ゴールドがキラキラと輝きます。
武器のスコープの内面は手持ちのジャンクからピンクシールを貼ってクリアーパーツを取り付けます。
すべてのパーツを組み上げ、台座にのせて各ブースターを取り付け、ウェポンを持たせたらいよいよ完成です!
製作後記
久しぶりに作る楽しみを感じながら進められた大作キットとなりました。
前作のMG フルアーマーガンダム Ver.Kaのリベンジも果たせたと言っていいでしょう。この二つのキットは同じシリーズながらも設計チームが違うのか、ザク Ver.2.0からの流用の影響もあるためか、コンセプトが異なる組み上げやすい性格となっています。前回苦戦したシーリングのビニール素材の扱いも模型誌を参考にしてうまく克服することができました。
サンダーボルトキットではお約束のウエザリング仕様では1/100スケール感を損なわないスクレイピング技法を心掛け、小さく抑え気味に行いながら、ドライブラシとの二刀流を実行しました。特に武器のエッジの剥がれがお気に入りです。
Galleryの撮影ではHGで出来なかった足裏のクローの展開ポーズや、サブアームによる武器の保持では様々なパターンが楽しめました。強いてこのキットの問題点を挙げるとすれば、全長約45cmにも及ぶ巨大なキットの保管場所の確保でしょうか?笑

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