1/144 バンダイ RG RX-0 ユニコーンガンダム3号機 フェネクス(ナラティブVer.)

リタ・ベルナル「次に生まれ変わるとしたら、わたし、鳥になりたいな。」
2020.3 製作
お気に入りランク:★★★★★☆ レア度:★★★★★

フェネクスは地球連邦軍の試作型MSユニコーンガンダムの3号機にあたるものの、機体にアナハイム・エレクトロニクス社やビスト財団のマーキングが施されておらず、地球連邦軍のある参謀がUC計画の主導権をビスト財団から奪い返すために開発させたようです。
一方、機体はアナハイム・エレクトロニクス社、システムはビスト財団で開発され、1号機と2号機のデータを3号機にフィードバックされたとも言われています。
全身のカラーリングは鮮やかな金色に染められ、頭部の角は鳥の翼のような形状で、背面にはアームド・アーマーDEを装着した2枚のシールドが取り付けられています。

フェネクスという機体名や外見の特徴から不死鳥”フェニックス”を連想しがちですが、「貴婦人と一角獣」に描かれている鳥からコンセプトを得ているこの機体は”ソロモン72柱”に登場する不死鳥の悪魔”フェネクス”がモチーフとなっています。

Photo Gallery


製作過程

ユニコーンガンダム3号機フェネクスは1/144の①HGナラティブVer.として黄色い機体色のデストロイモード、②ガンダムベース限定のデストロイモード・最終決戦仕様、③デストロイモード・ゴールドコーティング仕様などが発売されていました。その中でもサイコフレームがラメ入りのクリアパーツ②ガンダムベース限定の最終決戦仕様には興味を持っていましたが、長い間RGの発売を信じて待ってきました。

そして、満を持してプレミアムバンダイから12,760円でRGとして発売されました。高い!
このキットは私にとってユニコーンガンダム製作10機目、おそらく最後のユニコーンガンダムになると思われ、集大成としてふさわしいキットと言えます。しかし、ゴールドの鮮やかな機体にも関わらず、パッケージはモノクロで、機体の解説も塗装レシピもありません。高い!

1.イメージ
機動戦士ガンダムNT
箱を開けてみると、鮮やかなゴールドメッキが目を引きます。装甲ごとにニュアンスを変えた3種のゴールドメッキとの触れ込みですが、ほとんどその違いは分かりません。
サイコフレームのクリアパーツはブルーそのままで、もう少しグリーン寄りだと予想していましたので、組み立て後のゴールドの背景でどう色味が変わるか楽しみです。
  1. 最重要課題はゴールドメッキパーツのゲート処理で、アンダーゲートが多用されているものの、隠ぺいが必要で、ハセガワ「トライツールシリーズ TF-5 ゴールドミラーフィニッシュ」を活用します。今回ガンダムマーカー(ゴールド)は使用しません。
  2. ディテールアップの余地はなく、機軸パーツの塗装で重量感を加えます。
  3. スミ入れはこれまでのガンダムマーカーを離れて、サイコフレームに沿ったカラーを試みたいと思います。
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2.組み立て1
機動戦士ガンダムNT

今回は塗装箇所が少なく、ゴールドメッキパーツを後回しにして機軸パーツを中心に組み立てを進めます。

ゲート跡の除去とフィニッシングペーパーで丁寧に処理を行い、ウエットティッシュで拭き取ります。
これまでのRGユニコーンガンダムとのパーツの違いは頭部とスタビライザーくらいでしょうか。

 


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3.塗装
機動戦士ガンダムNT
ゴールドメッキパーツとクリアパーツ以外は全塗装になりますが、ディテールアップ出来る余地もなく、塗装工程も短く済みます。
ユニコーンガンダム1号機と2号機では定番だった頭部バルカンはなく、足の関節のパイプ管の筆塗りも少なめです。
  • 機軸パーツ・バーニア外側→ガンメタル
  • 足の関節のパイプ管・バーニア内側→シルバーリーフ
  • バックパック一部・足裏→レーシングブルー
  • バックパック一部・足先→ディープメタリックブルー
  • ビーム・マグナム予備の弾倉→ネービーブルー
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4.組み立て2
機動戦士ガンダムNT

ゴールドメッキパーツのランナーは1枚ずつ袋詰めされていて、傷がつかないよう配慮されています。塗装で楽した分、組み立ては大変です。
指紋が付かないように手袋で丁寧に作業を行おうとしますが、細かいパーツの組み付けが多いRGではなかなかうまくいきません。結局ほとんど素手で作業を進めざる負えません。
アームド・アーマーDEのスタビライザーにはリード線を採用し、フレキシブルに可動を楽しめます。
ランナーの関係で余剰パーツとしてアンテナが2セットあるので予備にも使うことが出来ます。

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5.ゲート跡隠し
機動戦士ガンダムNT
  • ゴールドメッキパーツのゲート跡隠ぺいのために、今回は百式で使用したガンダムマーカー(ゴールド)は使用せず、ハセガワ「トライツールシリーズ TF-5 ゴールドミラーフィニッシュ」のみで進めます。ポイントは「点ではなく面で!」。適切な大きさに切り取って貼り付け、綿棒でモールドに沿って馴染ませます。
  • 丸一日掛けて辛抱強く作業を続けましたが、 ガンダムマーカーより違和感なく隠ぺいできますが、ゲート跡の起伏や空気が入るとしわが付く場合があります。
  • 薄いシールのために手袋での作業も出来ず、カッターではきれいにカットできないために小型のハサミで切り取りを進めます。しかしながら、これによってゴールドメッキパーツを一部傷つけることにもなってしまいました。
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6.スミ入れ&マーキング
機動戦士ガンダムNT
  1. レーシングブルーとディープメタリックブルーのパーツはガンダムマーカー スミ入れ用〈ブラック〉でスミ入れを行います。
  2. ゴールドメッキパーツのスミ入れは今回サイコフレームのブルーに合わせて、初めてゼブラ「 [紙用マッキー極細 青]」を試してみました。
  3. 付属のリアリスティックデカールを辛抱強く貼ります。
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7.仕上がり
機動戦士ガンダムNT
  1. ゴールドメッキの輝きを生かすためにコーティングは行いません。
  2. ナラティブガンダムとシナンジュ・スタインの戦闘シーンとして既に製作したジオラマベースの高速道路上空に、フェネクスをアクションベース5を使って取り付けます。
  3. HOBBY BASEのモデルカバースクエア(特大)にジオラマベースを乗せます。
  4. ふたをしたら、いよいよ完成!
製作後記

とにかく製作から画像加工まで補正に追われた作品でした。 途中までは組み立ても塗装も順調に進みましたが、ポイントのゴールドメッキパーツがうまく行きませんでした。
①手袋での組付けを試みる→細かいパーツがつかめず、手袋を外す→指紋が付く②マッキー極細でスミ入れを行う→はみ出たラインをアクリル塗料のシンナーで拭き取る→メッキが剥がれ、色落ちする③ポージングを決めて撮影する→デストロイモードとユニコーンモードの組み換えでサイコフレームの開放漏れに気付く→またポージングを決め直し、再撮影する→画像を補正する・・・といった具合です。
ただ、ハセガワ「トライツールシリーズ TF-5 ゴールドミラーフィニッシュ」の柔軟性と吸着性は素晴らしく、ゼブラ「 [紙用マッキー極細 青]」の青いサイコフレームとの相性も抜群で、この2つのツールを採用した判断は正解でした。しかし、完成したゴールドメッキパーツをまじまじと見るとやはり指紋の付着や色落ちが気にはなります。

その他にキットのセールスポイントである装甲ごとにニュアンスを変えた3種のゴールドメッキについては完成しても違いは分かりませんし、ブルーのサイコフレームはゴールドの背景でも輝きを増すことはなく、白いユニコーンガンダムに軍配が上がります。
とは言え、Galleryの画像としてなんとかPhotoshopによって期待以上のゴールドの輝きを放つことが出来、一定の満足感は得ることが出来ました。ポージングではリード線によるスタビライザーの曲線美はこれまでにないガンプラの境地を感じることが出来ましたし、意外にもユニコーンモードVer.の方が満足のいく画像を作ることが出来ました。
12,760円・・・高い!

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