1/100 バンダイ ORB-01 アカツキガンダム(オオワシパック/シラヌイパック フルセット)
お気に入りランク:★★★★☆ レア度:★★★★★
C.E.(コズミック・イラ)73年オーブ防衛戦を経てアカツキはカガリ・ユラ・アスハからネオ・ロアノークへと託されました。
ネオ・ロアノークは地球連合軍第81独立機動群、通称ファントム・ペインの大佐で指揮官でありながらMSにも搭乗していました。ベルリンの戦闘で撃墜されてアークエンジェルに収容されたその仮面の男はヤキン・ドゥーエでの戦いで死亡したはずのムウ・ラ・フラガでした。ムウはロゴスによって洗脳され、偽りの記憶を植え付けられていたのです。
アカツキの背部にM531R誘導機動ビーム砲塔システムを搭載したシラヌイアカツキガンダムはネオが搭乗して月面都市コペルニクスのキラ・ヤマトらを回収するために出撃しました。レクイエム攻防戦ではミネルバの発射したタンホイザーからアークエンジェルを防衛し、ムウ・ラ・フラガとしての記憶を取り戻しました。
さらにシラヌイアカツキガンダムは物語最終盤にアスラン・ザラと共にレクイエムを破壊する活躍を見せ、ストライクフリーダムガンダム、インフィニットジャスティスガンダムに並ぶ活躍を見せたのです。
Photo Gallery
製作過程
2024年劇場版作品「機動戦士ガンダムSEED FREEDOM」公開に向けて2023年「機動戦士ガンダムSEED 」系キットの再販が加熱しました。
その中でも金色のメッキコーティングのキットは入手困難になる予想して「1/144 HG ORB-01 オオワシアカツキガンダム」を初めてDMM通販のキャンセル待ちで申し込みました。
発売日の数日前にはDMM通販での予約購入可能が確認されたほぼ同時期、外出先で「1/100 バンダイ ORB-01 アカツキガンダム(オオワシパック/シラヌイパック フルセット)」がガンダムベース福岡でゲリラ再販されている情報をキャッチしました。すぐに店舗に駆けつけて完成見本を確認し、7,150円という高価な本キットを購入しました。その時は「1/144 HG ORB-01 オオワシアカツキガンダム」の予約を後悔しましたが、結果的にHGが失敗作に終わったため、そのリベンジが本キットの製作目標でもあります。
1.イメージ
2.組み立て1&パーツの合わせ目消し
塗装が必要なパーツから先に組み立てを始めます。
- 塗装を行うグレイパーツ、ブラックパーツ、レッドパーツから組み立てを進めます。
- パーツの合わせ目消しは意外にもゴールドメッキパーツには見当たらず、ビーム・ライフルのみ行います。
ビーム・ライフルの成形色はブラックですが、HG同様劇中カラーに合わせてジャーマングレイ(タミヤ)に塗装します。 - タミヤセメントをパーツの合わせ目にたっぷり付けてむぎゅっとなったらアルテコ「瞬間接着剤用硬化促進剤 スプレープライマー」を吹いて硬化の時短を図ります。
- 硬化後フィニッシングペーパーで400番→600番→1000番の順に磨き、最後にスポンジ研磨材で仕上げます。
- ビーム・ライフルの埋もれたモールドをスジ彫りします。
- サーフェイサー(グレイ)を吹きます。
3.塗装
本キットは「1/144 HG ORB-01 オオワシアカツキガンダム」と異なりシールドの色分けが別パーツ化されており、塗装は格段にしやすくなっています。くれぐれもゴールドメッキパーツのマスキング塗装は厳禁です。
グレイパーツはジャーマングレイ(タミヤ)とジャーマングレー(GSIクレオス)を併用して塗り分けます。レッドパーツもレッドとメタリックレッドを併用します。
ホワイトパーツのみイロプラを生かし、ゴールドメッキパーツとメタリック塗装した以外のパーツは組み立て前につや消しを吹きます。
- 基軸パーツ、ハンドパーツ、ビーム・ライフル→ジャーマングレイ
- 基軸フレーム→ジャーマングレー
- ブラックパーツ→マットブラック
- レッドパーツ→メタリックレッド
- ツインアイの隈取り→レッド
4.スミ入れ
ゴールドメッキパーツのスミ入れはコピック マルチライナー<ブラック>0.03mmをメインとし、太いモールドにはガンダムマーカースミいれ用<ブラック>で行います。ここは無理なスミ入れにこだわらず、ランナーのままスミ入れを行い、白手袋を使ったゴールドメッキパーツの保護を最優先に作業を進めます。
基軸パーツやホワイトパーツのスミ入れは「Mr.ウェザリングカラー マルチブラック」で行い、うすめ液を使って綿棒で拭き取ります。
ホワイトパーツは塗装せずにつや消しでコーティングしてからスミ入れします。
- ゴールドメッキパーツ→コピック マルチライナー<ブラック>0.03mm、「ガンダムマーカースミいれ用<ブラック>」
- ジャーマングレイ塗装済パーツ、レッド塗装済パーツ、メタリックレッド塗装済パーツ→「Mr.ウェザリングカラー マルチブラック」
- ホワイトパーツ→シャーペン
5.ディテールアップ
白手袋を着用してようやくゴールドメッキパーツの組み立てに取り掛かります。
- ブレードアンテナのフラッグをカットし、削れた裏面はヤスってハセガワ「トライツールシリーズ TF-5 ゴールドミラーフィニッシュ」を貼り付けます。
- 頭部バルカン、各部シリンダー、足裏バーニア、ビーム・ライフルの丸モールド→ガンダムマーカーEX<シャインシルバー>
- 各部ダクト、ビーム・ライフルの丸モールド→ガンダムマーカーEX<ヘビーガンメタリック>
- バックパック下部バーニア内側、73J2式試製双刀型ビームサーベルの持ち手のモールド→メタリックレッド
- ツインアイのシールの二段重ね、カメラアイ前後、ビーム・ライフルのスコープ
→100円ショップ大創の装飾テープ(ブルー)をホイルシールの上に貼ったもの
6.組み立て2&マーキング
- 前作「1/144 HG ORB-01 オオワシアカツキガンダム」で指紋の付着を避けるために使用した100円ショップ大創「ドライブ手袋(白)」はすべり止めのデコボコ模様がゴールドメッキに付着するというアクシデントが発生したために、改めてすべり止めの無い100円ショップ大創「下履き手袋」を購入しました。フリーサイズでしたが私の手にフィットしました。
- 組み立てにあたってはアンダーゲートは部分的にあるものの、ダボ穴が緩衝して意味をなさない箇所も多々あります。
ゴールドメッキパーツのゲート処理はガンダムマーカー(ガンダムゴールド)とガンダムマーカー(ホワイトゴールド)を併用して埋めますが、パーツに応じてガンダムマーカー(ホワイトゴールド)を下地としてクリヤーオレンジやクリヤーイエローを重ね塗りすると色味が馴染みました。 - 「1/144 HG ORB-01 オオワシアカツキガンダム」と異なりゴールドメッキパーツの合わせ目消しが必要な箇所はなく、組み立て易い構造となっています。しかし、ゴールドメッキパーツ特有の汚れの付着や傷の修復が必要になり、その場合は修復箇所に面でホイルシールを貼って平面にしてからハセガワ「トライツールシリーズ TF-5 ゴールドミラーフィニッシュ」を貼ります。
- 付属のガンダムデカールを貼ります。
ガンダムデカールは宇宙戦闘装備”シラヌイ”に7基搭載されているM531R誘導機動ビーム砲塔システム用デカールが7つあります。この作業中に貼り付け位置を間違い、修復不能に陥りました。また、取扱説明書の貼り付け見本も誤りと思われる箇所があったため、既に貼り付けたすべてデカールをはがし、一部のみガンダムデカールを貼る方針に切り替えました。
ちなみに貼り付けることにしたのは"暁""大鷲"”不知火”のみとし、オーブのマークやロゴも貼らない劇中に近いシンプルな仕様とします。
7.仕上がり
- バックアパックはオオワシパックとシラヌイパックの換装が可能となっています。
戦闘シーンやカガリ・ユラ・アスハかネオ・ロアノークか、搭乗者によって選択します。 - ビーム・ライフルをサイドスカートに取り付けてシールドを装備し、ビーム・サーベルを持たせます。
- 付属のディスプレイスタンドに乗せます。
- すべてのパーツを組み上げたら、いよいよ完成!
製作後記
ゴールドメッキパーツの取り扱いのコツは妥協だと思います。
その取り扱いは難しく、白手袋を着用してもゲート処理→指紋や手垢の付着→うすめ液で拭き取り→メッキのはがれや傷→補修作業・・・という負のループは一定程度避けられませんでした。
通常のガンプラ同様の作業工程にこだわり過ぎると結果的にゴールドメッキが修復不能に陥ります。例えば頭部のブレードアンテナは本来もっとシャープ化したいところですが、フラッグの除去のみで済ましたような妥協が完成度を上げるコツだと言えます。ハセガワ「トライツールシリーズ TF-5 ゴールドミラーフィニッシュ」はゴールドメッキの代用には役立ちますが、あまりに薄いために下地を完全に平面にヤスるか、シールを貼るなどの措置が必要になります。
完成度としては85点くらい?
決して高い評点ではありませんが、「1/144 HG ORB-01 オオワシアカツキガンダム」のリベンジは果たせたと言っても良いのではないでしょうか。
MGでもない謎の1/100スケールの本キットは2007年3月発売とは思えない良キットでした。パーツの合わせ目消しはビーム・ライフルのみで、追加塗装以外加工する必要がありません。バックパックの換装や様々なポージングをとってもポロリはなく、模型映えするスタイリッシュなフォルムの良キットです。本体の組み立てまではさほど感じませんでしたが、バックパックを取り付けた瞬間はそのカッコよさに歓喜の声を上げました。
久しぶりの大型キット製作でしたが、Galleryの画像加工まで進むとゴールドメッキは他のガンプラにはない輝きを放ち、完成後もWebサイトの画像として楽しむことが出来ました。
今回の製作ポイントは「1/144 HG ORB-01 オオワシアカツキガンダム」の失敗からのリベンジです。
ゴールドメッキパーツの取り扱いについて組み立てから塗装までこれまでのガンプラ製作の定番手順とは異なる手法を確立させ、この高価なキットを完成させたいと思います。
また、小さいサイズのすべり止めの無い白手袋を使い、塗装はマスキングやサーフェイサーを使わずに直接筆塗りするものとします。
ガンダムマーカーやハセガワ「トライツールシリーズ TF-5 ゴールドミラーフィニッシュ」をゲート処理やゴールドメッキの補修に効果的に活用したいと思います。