1/144 HG AMX-101 ガルスJ
お気に入りランク:★★★★☆ レア度:★★★★☆
ガルスJはグリプス戦役後にネオ・ジオンが地球侵攻のために開発した陸戦用MSです。
都市制圧戦における白兵戦を主眼に開発され、同時期に開発された支援型MSのズサとの連携を前提としています。旧ジオン公国軍系の技術者が開発に関わったとされ、一年戦争時のグフに通じるデザインが特徴です。
主な武装としては左腕にマシンガンが内蔵され、牽制射撃などで威力を発揮するフィンガー・ランチャー、肩部に内蔵されているミサイルポッド、4連装ミサイル・ポッドが一体化したエネルギー・ガン、アーム・パンチにビーム・サーベルがあります。
劇中ではシリーズ前半マシュマー・セロがネオ・ジオンの巡洋艦エンドラからコックピットハッチが未装着のガルスJで強引に出撃し、ジュドーのZガンダムとジャンクヤードで格闘戦を展開するというシーンが印象的です。
マシュマーはその後ズサに乗り換え、ガルスJはその後地球に降下したネオ・ジオン軍の戦力として投入され、地上での市街地戦に運用されました。また、グレミー・トトの軍にも配備され、灰色に再塗装された機体も確認されています。
しかし、ドライセンなどと比較すると生産性は高いものの、内装武装の重量などによって機動性に課題があり、主力機にはなれませんでした。
Photo Gallery

製作過程
2024年新設のカテゴリー「機動戦士ガンダムZZ」のコンテンツは早くも6作目です。それも再販キットではなく新作キットのガルスJです。
元々「機動戦士ガンダムZZ」を敬遠していた私にとってガルスと言えば「機動戦士ガンダム ユニコーン」に登場するシュツルム・ガルスやガルスKのイメージが耳に残っていましたが、劇中の映像を見てガルスJは「ああ、シリーズ前半のコミカルな展開となったきっかけのあのMSね。」
といったイメージです。
しかし、キットとしてのシルエットは美しく、カラーリングもザクⅢ改と同じで全塗装意欲を掻き立てるキットです。ザクⅢ改の製作をきっかけに「機動戦士ガンダムZZ」シリーズのキットに興味を持ち始めた時期にまさかの新作キットの発売でしたので確実に入出するための保険として某通販サイトの予約に応募したところ、
再販キットでは全く当たらない抽選にあっさり当選しました。しかし、発売日当日には小さな模型専門店でも手に取ることが出来、その後の再販でも比較的容易に入手出来るようになっていました。
40年近く前にTV放映されたアニメキットが最新技術で果たしてどのように再現されているでしょうか。
1.イメージ

2.仮組み

パーツの合わせ目消しや後ハメ加工、段落ちモールド、スジ彫りの必要性を検証し、イメージを膨らませるために仮組みを行います。
- 組み上げた感想は直近で製作した同じ「機動戦士ガンダムZZ」のザクⅢと比べるとかなり小さく感じます。
- イロプラ漏れの追加塗装箇所やディテールアップなどの製作ポイントを取扱説明書に書き込みます。
- 頭でっかちで、かつ浮いているように感じます。首を下げる加工をしてシャープ化したいと思います。
- ツルンツルンの装甲にスジ彫りを加えるラインをイメージします。
3.パーツの合わせ目消し&段落ちモールド

パーツの合わせ目消しの必要性は意外にも少なく、ほぼ段落ちモールドで対応出来そうです。
- パーツの合わせ目消しの対象箇所は股関節とエネルギー・ガンのみで後ハメ加工は不要です。
- タミヤセメントをパーツの合わせ目にたっぷり付けてむぎゅっとなったら、大型クリップで挟み込んで2.3日程硬化を待ちます。
- 硬化後フィニッシングペーパーで400番→600番→1000番の順に磨き、最後にスポンジ研磨材で仕上げます。
- サーフェイサー(グレイ)を吹いて表面を整えます。
- 段落ちモールドの対象箇所は脚部装甲後部のみとします。
4.スジ彫り

スジ彫りは100円ショップ大創「精密ケガキ針」の先端を逆さにしてチャックに取り付けたツールで挑戦してみました。
- スジ彫りの対象箇所はスカート部前後左右、股間部、脚部装甲サイドとします。
- モールドのデザインは既存のモールドの延長線を意識してシャーペンで描きます。
- スジ彫りのガイドとしてハイキューパーツ「スジボリ用ガイドテープ 3mm (30m巻)」を使用してモールドを彫り込みます。
- 肩部は曲面のためスジ彫りの難易度が高いため、ピンバイスで穴を開けてアタリを付けてディテールアップパーツを取り付けることにします。
5.塗装

イロプラの色味に問題はないのですが、発色を上げるために薄紫のイロプラ以外は全塗装とし、ザクⅢ改と同じカラーリングにします。
ただし、基軸パーツの薄いグレイのイロプラは劇中カラーに沿ったものですが重量感に欠けるために色味を変更します。
- 濃緑色の装甲→レーシンググリーン
- 黄緑色の装甲→ルマングリーン(黄緑)
- 薄いグレイのイロプラパーツ→ジャーマングレイ
- レッドのイロプラパーツ(ミサイル・ポッド、コクピットハッチ、つま先)→イタリアンレッド
- バックパック基軸パーツ、股関節、動力パイプ→ガンメタル
6.ディテールアップ

頭部やモノアイの定番のディテールアップ、イロプラ漏れへの対応、金属感を意識したディテールアップ塗装、装甲裏の塗装などがポイントになります。
- 頭頂部をシャープ化し、首を下げる加工を加えます。
- コクピット内部→スカイ
- モノアイモノアイを埋め込む穴をピンバイスで削っておきます。
モノアイはウェーブ オプションシステム「H・アイズ」のピンク3.0mmの裏面にセメダインのラピーミニ キラキラテープ(シルバー)を貼り付けて輝きを増します。 - モノアイレール→セミグロスブラック
- バーニア外輪→ガンメタル
- 肩部のレッドパーツ、足裏つま先、バーニア内輪、各部ダクト周辺、脚部丸モールド、エネルギー・ガン丸モールド
→イタリアンレッド - バックパックバーニア内輪、左手指→メタリックレッド
- 各部シリンダー→ガンダムマーカーEX<シャインシルバー>
- ミサイル・ポッド内部ベース、各部ダクト、各部動力パイプ→ガンダムマーカーEX<ヘビーガンメタリック>
- ビーム・サーベルのグリップ→レーシンググリーン
- 各部装甲裏→セミグロスブラック
- 肩部は曲面のためスジ彫りの難易度が高いため、ピンバイスで穴を開けてアタリを付けてディテールアップパーツとしてウェーブ オプションシステム「U・バーニア フラット〔1〕」を取り付けます。
7.組み立て

- 基本塗装、ディテールアップが終わったら再度パーツを組み立てます。
浮き上がっていた頭部も落ち着きました。 - 全体的にややポロリ気味のパーツの緩さがあります。ミサイル・ポッドは取り外しせるように両面テープで固定します。
- バーニアはメタリック塗装の光沢を維持し、つや消し塗装から除外するためにこの時点では機体に組み付けません。
- この時点では塗装によって色味がはっきりした感があります。スミ入れとRG風マーキングでここからどう変貌していくか楽しみです。
8.スミ入れ&マーキング

- 今回のスミ入れは最近の定番の「Mr.ウェザリングカラー マルチブラック」を外してコピック マルチライナー<ブラック>0.02mmをメインにシャーペンを併用して進めます。
- はみ出した箇所はうすめ液を使って綿棒で拭き取ります。
- 大阪府布帛製品工業組合「ホビーステッカー」と山田化学(株)「ミニチュアベース用カスタマイズシール」、ネオ・ジオンの紋章やその他ジャンクシールをやや控えめのRG風に貼り付けます。
- レーシンググリーンのパーツのスジ彫りはうまくいったのですが、ルマングリーン(黄緑)の脚部装甲サイドのモールドはスキル不足で失敗でした。
そこでモールドに沿ったシールで全く異なったコンセプトのマーキングシールに置き換えます。 - モノアイをマスキングして「GSIクレオス Mr.スーパースムースクリアー つや消しスプレー」をしっかり目に吹いてコーティングします。
- つや消し塗装から除外しておいたバーニアを取り付け、エネルギー・ガンのスコープ部に付属のグリーンのホイルシールを貼ります。
- ガルスJと言えばコクピットハッチを開けたままの戦闘でお馴染みですが、とりあえず両面テープでコクピットハッチを固定してGalleryの撮影に備えます。
9.仕上がり

- 頭部パーツをバラし、内側にランナーが入っている透明の袋を切り取り、モノアイシールドとして取り付けます。
- 最新キットには最新のディスプレイベースを!
安定したポージングが可能なバンダイ「アクションベース7 [クリアカラー]」に接続します。 - すべてのパーツを組み上げたら、いよいよ完成!
製作後記
シャープな頭部にマッシブ系の重量感ある機体をザクⅢ改と同じカラーリングでイメージ通り仕上げました。独特な武装のキットはGalleryの画像を様々なポージングで演出出来ます。
ガルスJは頭部こそキュベレイをイメージしますが、肩部・胸部・スカート、脚部装甲後部、バックパックは似たMSが思い浮かばないほど独特のディテールを持ったMSです。
イロプラ漏れの対応、バーニアやダクトのメタリック塗装、モノアイ加工など定番のディテールアップに加えて製作前の課題だったツルンツルンの装甲にスジ彫りを追加しました。さらにディテールアップパーツに加えてRG風のマーキングで情報量をアップさせました。脚部装甲サイドのスジ彫りは失敗でしたが、マーキングシールでカバーしました。
「機動戦士ガンダムZZ」は序盤のコミカルな展開が苦手でしたがMSは秀逸なデザインが多く、後の「機動戦士ガンダム ユニコーン」にも"袖付き"として大きな影響を与えています。同シリーズのキットはまだまだ入手出来ていない再販希望キットがありますが、今後も新商品の発売にも期待したいところです。








キット予約時の試作品の画像と比べると販売直前の完成見本はかなりブラッシュアップされていました。シルエットは素晴らしいのですが、モールドの少ないツルンツルンの装甲がどうしても気になります。定番のディテールアップに加えてスジ彫りを加えることにします。
箱を開けてみるとイロプラは事前の完成見本通りの色味です。ザクⅢ改と同じカラーリングでいきたいと思います。