1/144 HG AMX-107 バウ
お気に入りランク:★★★★☆ レア度:★★★★★
バウはグリプス戦役後、地球圏に帰還したネオ・ジオン軍がティターンズやエゥーゴのゼータガンダムなどを参考にして開発した試作型可変MSです。
最大の特徴はMS形態から上半身のバウ・アタッカーと下半身のバウ・ナッターへの分離・変形機能にあります。
バウ・アタッカーは高い運動性を発揮する攻撃機として、バウ・ナッターは大型ミサイルとして、また無人・自律制御が可能となっています。
劇中での活躍では主にネオ・ジオンの若き士官グレミー・トトが搭乗し、物語後半の主要な敵機体としてジュドー・アーシタと激戦を繰り広げました。 武装としてはビーム・ライフル、両腕部のグレネードランチャー、ビーム・サーベル、そして5連装メガ粒子砲を内蔵したシールドが装備されています。
なお、バウという機体名称の由来は開発者であるグレミー・トトの意向により、古代中国の漢字で「飛龍」を意味する「𪚢」(バウ)という文字がスカート前部に描かれています。
「機動戦士ガンダムZZ」ではバウ量産型も登場しますが、以降のバリエーションとしては「機動戦士ガンダムユニコーン」において、ネオ・ジオン残党軍”袖付き”によって改修された”袖付き”仕様のバウ量産型やサイコフレームを搭載した発展機リバウが登場するなど長期にわたって受け継がれた機体でもあります。
Photo Gallery

製作過程
「機動戦士ガンダムZZ」に長年興味を示さなかった私にとってバウは現在のガンプラが入手困難な時代において欲しい優先順位の高いキットではありませんでした。
このキットもお目当てのキットを探してガンプラ巡回を続けていた中、何度か出会っていたもののパスしていました。ある日家電量販店での争奪戦で売れ残っていたバウを発見。これも何かの縁かと手に取り、ちょうど「機動戦士ガンダムZZ」のキットにハマリ始めたこともあり購入に至りました。
しかも値上げ前の税込1,320円で購入!サクッと製作出来そうなお手軽キットと思って購入したわけですが・・・果たして!?
1.イメージ

2.仮組み

パーツの合わせ目消しや後ハメ加工の必要性を検証し、変形時の影響を確認するために仮組みを行います。
- 組み上げた感想は古いキットの割にはしっかりしたシルエットで、頭部はサザビー、胴体はゼータガンダムというオレンジカラーの異色のMSといった印象です。
- パーツの合わせ目消しや後ハメ加工、イロプラ漏れの追加塗装箇所、ディテールアップなどの製作ポイントを取扱説明書に書き込みます。
- 頭部のシャープ化をこの段階で済ませます。
- アンクルガードがかなり緩いのでこの段階でタミヤセメントで肉付けしておきます。
- 今回は珍しく仮組み段階から一気にバウ・アタッカーとバウ・ナッターまで変形してパーツの合わせ目消しや後ハメ加工、マーキングの影響がないか確認しておきます。
3.後ハメ加工

塗装に影響が出そうな色違いのパーツの組み合わせ箇所を検証して後ハメ加工を施します。
- 後ハメ加工の対象箇所は頭部、胸部、コクピットハッチとします。
- 頭部はシャープ化とモノアイを埋め込む穴をピンバイスで開けてからモノアイレールとツノの加工を行います。
- 胸部はパーツの上部を分割し、後部のみパーツの合わせ目消しを行います。
- コクピットハッチは接続部パーツのみ一部カットしてパーツの合わせ目消しに備えます。
4.パーツの合わせ目消し

古いキットでもあり、頭部など正面真っ二つの合わせ目が目立ちます。
- パーツの合わせ目消しの対象箇所は頭部、胸部後部、肩部装甲、肩部基軸部、コクピットハッチ、バックパック、脚部装甲、ビーム・ライフルとします。
- タミヤセメントをパーツの合わせ目にたっぷり付けてむぎゅっとなったら、大型クリップで挟み込んで2.3日程硬化を待ちます。
- 硬化後フィニッシングペーパーで400番→600番→1000番の順に磨き、最後にスポンジ研磨材で仕上げます。
- サーフェイサーはオレンジの装甲色を暗く落とすためにGSIクレオス「Mr.フィニッシングサーフェイサー1500 ブラック」を吹いて表面を整えます。
同時に装甲裏も吹いて組み立て後に筆塗りが難しい塗装も併せて済ませておきます。 - 段落ちモールドの対象箇所はなしとします。
5.塗装

箱を開けて一番気になったのは蛍光気味のオレンジとレモンイエロー気味のイエローのパーツです。オレンジはブラックのサーフェイサーを吹いて色味を落とし、イエローはキャメルイエローを吹いて色味を変えます。
しかし、これが本キット製作の失敗ポイントでした。オレンジのブラックの下地塗装が強すぎてオレンジの塗装の食いつきが悪く、キャメルイエローを吹いてからオレンジを吹かざる負えませんでした。結果として無駄な塗料を使用することになり、後々まで修復に追われることになりました。
オレンジの色味はつや消し塗装だけでも良かったかもしれません。
- オレンジの装甲→サーフェイサー(ブラック)+キャメルイエロー+オレンジ
- イエローの装甲→キャメルイエロー
- 基軸パーツ→ジャーマングレイ
- 腕部先端、シールド→ジャーマングレー
- バックパックのバーニア→ガンメタル
- モノアイレール、胸部→マットブラック
6.ディテールアップ

頭部やモノアイの定番のディテールアップ、イロプラ漏れへの対応、バーニア、装甲裏の塗装などがディテールアップポイントになります。
これまでイエロー系のバーニア内輪やダクトはキャメルイエローでしたが、ドーベン・ウルフに続いてシタデルベースの「アヴァーランド・サンセット」を試してみました。 筆塗り後、台所用強力洗剤である花王「キッチンマジックリン」を綿棒に付けて拭き取りましたが、
隠ぺい力はあるものの、下地にサーフェイサー(ホワイト)を吹いてもイエローの発色としてはイマイチでした。色の選択ミスでした。正解は「フラッシュギッツ・イエロー 」だったかな?
- 頭頂部をシャープ化。
- モノアイを埋め込む穴をピンバイスで削っておきます。
モノアイはHIQ PARTS「ルミドーム」の蛍光グリーン2.0mmを埋め込みます。 - バーニア内輪→シタデルベース「アヴァーランド・サンセット」
- バーニア・ダクト中心→ジャンクシール
- シールドのジオンエンブレム→キャメルイエロー(マスキング塗装)
- シールドメガ粒子砲内輪→シタデルベース「メフィストン・レッド」
- バーニア外輪→ガンダムマーカーEX<ヘビーガンメタリック>
- シールドメガ粒子砲内輪→シタデルベース「メフィストン・レッド」
- 各部装甲裏→セミグロスブラック
7.組み立て

基本塗装とディテールアップが終わったら、再び組み立てます。
可動範囲は狭く、激しいポーズはとれません。
仮組みでも気になりましたが、やはりポロリが気になるキットです。Gallery用のバウ・アタッカーとバウ・ナッターの変形が完了したら必要箇所を適宜接着することします。
8.スミ入れ&マーキング

- 今回のスミ入れは最近定番の「Mr.ウェザリングカラー マルチブラック」を外してコピック マルチライナー<ブラック>0.02mmをメインにシャーペンを併用して進めます。これは基本塗装に失敗したからです。
- はみ出した箇所はうすめ液を使って綿棒で拭き取ります。
- スカート前部の"𪚢"は付属のマーキングシールではなく、「機動戦士Zガンダム/機動戦士ガンダムZZ汎用①」から水転写式デカールを採用します。
- そのほかガンダムデカール「機動戦士Zガンダムシリーズ用」と手持ちの水転写式のジャンクデカールを使ってマーキングをしていきます。さらにジオンのエンブレムマークを各所に貼ります。
- 大阪府布帛製品工業組合「ホビーステッカー」と山田化学(株)「ミニチュアベース用カスタマイズシール」、その他ジャンクシールをやや控えめのRG風に貼り付けます。
- 各部バーニアの内輪には手持ちのジャンクの丸シールを活用します。
- モノアイをマスキングして「GSIクレオス Mr.スーパースムースクリアー つや消しスプレー」をしっかり目に吹いてコーティングします。
9.仕上がり

- つや消し塗装が完了したら、モノアイのマスキングをはがします。モノアイシールドは開口部が狭過ぎるために今回パスします。
- 最後に追加のディテールアップとしてビーム・ライフルのスコープとして(株)ウェーブ「U・バーニア フラット【1】」の5.0mmにグリーンのジャンクホイルシールを貼り付けます。
- 今回はいつものクリアーパーツではなく、UVレジンでスコープを完成させます。
100円ショップキャンドゥで購入した(株)まるき「LED・UV用レジン液(クリア)をホイルシールに塗布します。 - 100円ショップキャンドゥで購入した(株)ツクリエ「UV-LEDライト」を2、3分照射して、硬化を待ちます。
- ビーム・ライフル側を削って整え、スコープを接着します。
- ディスプレイスタンドで浮遊ポーズにしたいところですが、なんとこのキット股間部にアクションベース用のマウント穴がないのです。しかも、股間部にはバーニアがあるのです。
ところがそのバーニアが程良い直径なのでピンバイスで3.0mm穴を開けて100円ショップキャンドゥで購入した山田化学(株)「ディスプレイスタンド」に取り付けます。 - すべてのパーツを組み上げ、武装を持たせたら、いよいよ完成!
製作後記
今回の製作ポイントでもあった機体色のオレンジの色味を暗くするために吹いたサーフェイサー(ブラック)、これが失敗でした。
オレンジのスプレーの食いつきが悪く、結果的にキャメルイエローを吹いてオレンジスプレー2缶を使用して下地のブラックを隠蔽するという本末転倒な結果となり、時間とコストを費やしました。直接イロプラへのスプレーを吹いても、充分つや消しで色味を落とすことは出来たと思います。
さらにスミ入れ時のうすめ液による拭き取りや完成後変形時のパーツの接触によって下地のブラックが浮き出てしまう現象に見舞われました。
補修に追われながらも最後につや消しを吹いて組み上げてみると胸部のマットブラックとも相まってイメージどおりの落ち着いた色味になりました。
そして仁王立ちにさせてみると意外にシルエットがカッコイイのです。製作前にはジオン版ゼータガンダムのイメージでしたが、とても税込1,320円で購入したお手軽キットとは思えない素晴らしいデザインの機体であることに気付かされました。MSの中でもオレンジの機体色はマラサイくらいしか思い当たらないレアなカラーリングですが、登場回数は少ないもののバウ量産型のグリーンの機体色の方が模型映えするかもしれません。
ちょうど本キット製作時に再販されていましたが、購入チャンスがあれば量産型にもチャレンジしたいものです。








HGナンバー015からもキットの古さが想像できます。取扱説明書は多くのカラーページで丁寧な機体解説や完成見本が紹介されています。
気になる点は明る過ぎるイロプラです。オレンジは蛍光気味でイエローはレモンイエローなのが気になり、全塗装が必要です。
キットの構造を理解する必要があるためにこれは仮組みを行う必要があります。