1/35 バンダイ 地球連邦軍 61式戦車5型

「ザクに立ち向かう第301戦車中隊」
2009.4 製作
お気に入りランク:★★★★★  レア度:★★★☆☆
モビルスーツが配備される以前、地球連邦軍の主力兵器として活躍していたのが、絶大な破壊力を持つ2連装の155ミリ滑腔砲を持つ61式戦車で、『機動戦士ガンダム』、 『機動戦士Zガンダム』、『第08MS小隊』、『MS IGLOO 1年戦争秘録』などの各作品に登場しました。一年戦争初期の北米や東南アジア地区、ヨーロッパ戦線、さらには オデッサやジャブローなど、世界各地で活躍する姿が確認されています。
61式戦車5型は、『MS IGLOO2 重力戦線』に登場した61式戦車のバリエーションで、車体前部のフェンダーには雑具箱を設置し、サイドスカートを装着するなど外装などの各部形状や装備、 カラーリングなどが異なるバリエーションが多数存在しています。砲手兼戦車長と操縦手のわずか2名で運用が可能となっており、ザクの装甲を撃ち抜ける火力は、モビルスーツを持たない 連邦軍にとってなくてはならない戦力だったのです。

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製作過程

「U.C. HARD GRAPH」史上最も高価、かつデカイ!モデルに挑戦です。 あまりの大きさにディスプレイケースに納まるか?ジオラマとして成立するか?製作しながら決めるとします。 製作はパッケージの" セモベンテ隊"ではなく、ジャーマングレー系の " 地球連邦軍 ヨーロッパ方面軍 第44機械化混成連隊 第301戦車中隊 第1小隊 指揮車"を目標にします。
今回は ①明るいグレーの車体色 ②可動式サスペンションアームの挑戦 ③エッチングパーツの活用  をポイントにして製作をしていきます。
1.イメージ
61式戦車5型
  1. 巨大な61式戦車のサイズを考慮し、ディスプレイケースの選択やベースの製作の是非を判断する。
  2. 模型誌ホビージャパンの記事を参照しながら素材を追加購入し、可動式サスペンションアームを再現する。
  3. キット付属のエッチングパーツを有効活用する。
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2.組み立て
61式戦車5型
  1. 価格の割りに部品点数は少なく、組み立ては比較的サクサク進みます。しかし、スナップフィット中心とは言うものの、瞬間接着剤を多用するところが多かったです。
  2. 砲塔は私にしては珍しく400番のフィニッシングペーパーを購入し、丁寧に仕上げます。
  3. 重量感を強調するためにサイドスカートを外した仕様を選択します。塗装の都合もあり、なかなかすべてを組み上げることが出来ず、全体のシルエットに疑問を持ちながら製作中。
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3.塗装1~基本色+筆塗り~
61式戦車5型
  1. イロプラですが、ダークイエローを排除し、下地としてのサーフェイサーを吹きます。
  2. 基本色はAFV定番のジャーマングレーではなく、白っぽいグレーのタミヤカラースプレー「呉海軍工廠グレイ」を使用します。
  3. ロードホイールやクリアーパーツなど筆塗りします。
  4. 覆帯の下地としてシルバーリーフで吹きます。
  5. 車体下部をフラットブラウン+フラットアルミで筆塗りします。
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4.塗装2~スミ入れ+デカール+ウエザリング~
61式戦車5型
  1. 薄めたフラットブラウン+フラットブラックでスミ入れ、綿棒で軽く拭き取ります。
  2. 砲塔先端をフラットブラックですすを表現します。
  3. マークソフターを使ってデカールを貼ります。
  4. 「Mr.スーパークリアーつや消し」を吹きます。
  5. フラットアルミで軽くドライブラシを行い、金属感を表現します。
  6. 黄土色のパステルで車体下部を砂ぼこりっぽくします。
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5フィギュア
61式戦車5型
  1. 車体にフィットできるよう固定し、接着します。
  2. 下地としてのサーフェイサーを吹きます。
  3. 1名は薄いグレー、他はバフを基本色にします。
  4. 薄めたフラットブラウンで髪の毛の生え際や服の影、しわを付けていきます。
  5. マークソフターを使ってデカールを貼ります。
  6. 「Mr.スーパークリアーつや消し」を吹きます。
  7. 付属のエッチングパーツを活用して、無線のマイクやドッグタグを取り付けます。
  8. 白のパステルで色調を落ち着かせます。
  9. 「ガンダムマーカースミいれ用<ブラック>」で目玉を入れます。
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6.ディテールアップ
61式戦車5型
  • 可動式サスペンションアーム・・・シャフトの内側を3mmドリルで削り、サスペンションを固定するリブを削り落とし、タミヤ透明ソフトプラ材3mm丸棒を通します。
  • エッチングパーツ・・・バスケットやスモークディスチャージャー、機関銃、無線のマイクやドッグタグに活用。
  • 装備品・・・タミヤ「連合軍車輛アクセサリーセット」やストックのジャンクパーツを活用。
  • アンテナ・・・ディスプレイケースの高さを調整し、延ばしランナーでアンテナを取付。
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7.ベース
61式戦車5型
  1. 今回は高さ制限もあるため、ベースにはタミヤの「スチレンボード5mm厚」を使用し、石粘土「Premier」で地面の起伏をつけます。
  2. マスキングをし、水で薄めた木工用ボンドを霧吹きで吹いて、壁用補修材を茶こしで蒔きます。
  3. 壁用補修材が乾燥する前に砂漠をイメージしながらデコボコをつけます。
  4. 地面を薄くライトサンドで缶スプレーします。
  5. マスキングを剥がし、石や岩は光栄堂のレイアウトストーンを木工用ボンドで接着します。
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8.仕上がり
61式戦車5型
  1. フィギュア、装備品を車体に接着します。
  2. 今回は幅・高さ共に余裕のあるタミヤのディスプレイケースFに収納します。
  3. 粘土を使用したことにより、ベースの反りが出るため、両面テープでベースに固定します。
  4. 手芸用わたで軽く砂埃を起こし、61式戦車5型の可動式サスペンションアームを表現しながらジオラマベースに乗せます。
  5. 背景パネルは戦場をイメージし、やや曇り空を選び、写真屋で拡大プリントしたもの(W4つ切り)を使用します。
  6. ふたをしたらいよいよ完成!
製作後記
予想していましたが、とにかくデカイ! 高価なタミヤの「ディスプレイケースF」を選択せざる終えませんでした。その大きさのために一旦はジオラマ化を断念しましたが、可動式サスペンションアームを表現するために再度挑戦しました。
また、塗装面積も広く、基本色はスプレー缶1缶では足りない事態も発生しました。しかし、こちらは逆に薄めの「呉海軍工廠グレイ」で狙いどおりの色に仕上がりました。今回は派手なチッピングは取り止め、スミ入れとドライブラシで納得です。
フィギュアは" セモベンテ隊 "仕様なので、" 地球連邦軍 ヨーロッパ方面軍 第44機械化混成連隊 第301戦車中隊 第1小隊 指揮車 " のキャラクターとは合いませんが、割り切ってそのままの塗装にしました。
架空の未来型戦車ということで既存のAFVにはないシルエットと重厚感が気に入りました。

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