1/144 バンダイ HG RX-121-1 ガンダムTR-1[ヘイズル改]

ウェス「俺のバニーなんだ。」
2020.7 製作
お気に入りランク:★★★★☆  レア度:★★★★★

「ADVANCE OF Z ティターンズの旗のもとに」は模型雑誌「電撃ホビーマガジン」連載をきっかけに「機動戦士Ζガンダム」の外伝として位置付けられたティターンズに関わる人物を掘り下げています。
物語は戦犯扱いされた青年士官エリアルド・ハンターを救おうとする連邦軍法務局の法務官、コンラッド・モリスの奔走を中心に描く「法廷編」と エリアルドのティターンズ入隊からティターンズ・テスト・チーム(T3部隊)への配属、グリプス戦役最終局面までの足取りを描いた「T3部隊編」の二つのパートに分けられて進行します。
T3部隊はティターンズの権力拡大のために専用の新型兵器を秘密裏に開発するために作られ、中心となるのはウェス・マーフィー大尉が指揮するテスト小隊で、主人公のエリアルド・ハンター中尉も所属しています。
ガンダムTR-1はRGM-79Qジム・クゥエルをベースにガンダムヘッドが心理的に影響を与えるテストのために作られた試作MSです。フルアーマーや高機動装備など各種強化パーツによって高性能な機体となっており、コンペイトウ兵器工場において試作機がロールアウトし、地球連邦軍のティターンズのT3部隊(Titans Test Team)に配備されました。
ガンダムTR-1[ヘイズル改]はジオン残党との戦闘で大破したウェス・マーフィー隊長機を、コンペイトウに配備されていたジム・クゥエルのパーツとT3部隊の予備パーツで修復した機体で、それまで蓄積されたデータとノウハウが盛り込まれています。

オットー・ペデルゼン大佐は言う。 「こいつは現時点での最高傑作だ。・・・そう、こいつは新しいガンダムなんだよ。型式番号はRX-121-1。正式名称はガンダム・ヘイズル改だ」

Photo Gallery


製作過程

「ADVANCE OF Z ティターンズの旗のもとに」のキット初挑戦です。
小説も漫画も読んだことはありませんが、ガンプラEXPOなどの展示品で興味を持ち始め、ガンダムベース福岡にて全ラインアップを見てプレミアムバンダイからの購入に至りました。私の最も好きなガンダムであるガンダムMk-Ⅱとほぼ同じカラーリング、安定した重量感ある下半身は私の好きなスタイルのMSなのです。
ガンダムTR-1[ヘイズル改]キットそのものは最新のものでもなく、正式な商品名は「HG RX-121-1 ガンダムTR-1[ヘイズル改]&ガンダムTR-6用拡張パーツ」として発売され、TR-6の製作予定がなければ付属するジョイントパーツは余剰となります。
1.イメージ
ADVANCE OF Ζ ティターンズの旗のもとに

プレミアムバンダイからのキットとは言え、このヘイズル本体はかなり前のものと思われます。情報量が少ない機体ながらも取扱説明書は機体解説や世界観、完成見本の写真などかなり丁寧なもので、最新キットにも見習ってもらいたいものです。
しかしながら、HGの宿命でイロプラ漏れが多数あり、これらを見つけることから作業が始まります。
また、パーツの各所にリベットのモールドが目立ち、丁寧なスミ入れ、ディテールアップ、RG風のマーキング、つや消しによる落ち着いた仕上がりを目指したいと思います。

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2.組み立て1
ADVANCE OF Ζ ティターンズの旗のもとに

今回基本塗装はジャーマングレイのパーツのみとしますので、まずはそのパーツから組み立てを開始します。
ビーム・ライフルはパーツの合わせ目消しが必要で、瞬間接着剤をたっぷり付けて硬化後デザインナイフで削り込み、ペーパー掛け、サーフェイサーを吹いて乾燥後にジャーマングレイで塗装します。

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3.塗装
ADVANCE OF Ζ ティターンズの旗のもとに

ジャーマングレイ以外のパーツは成型色を生かしますが、今回は組み立てながらイロプラ漏れの追加塗装を見つける作業が必要で、塗装ポイントを取扱説明書に随時書き込んでいきます。
基本塗装としては基軸パーツとポリキャップをジャーマングレイで塗装します。

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4.ディテールアップ1
ADVANCE OF Ζ ティターンズの旗のもとに

 イロプラ漏れの補正塗装は以下の通りです。

  • ビーム・ライフル、グレネードランチャー一部、可動式ブースター・ポッド一部 ・→ジャーマングレイ
  • 指先→サーフェイサー(ホワイト)+レッド
  • 胸部、足のダクト、肩のダクト周辺、グレネードランチャー、ランドセルダクト、
    シールド、シールド・ブースター一部、内股の丸モールド→キャメルイエロー
  • バーニア内輪→サーフェイサー(ホワイト)+キャメルイエロー
  • 肩のダクト、足のダクト→ガンメタル
  • バーニア外輪、シールドリベット→シルバーリーフ
  • 後部スカートのモールド→フラットブラック+ガンメタル
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5.ディテールアップ2
ADVANCE OF Ζ ティターンズの旗のもとに

 ディテールアップとしての追加塗装は以下の通りです。

  • 足裏バーニア、足の関節パイプ→シルバーリーフ
  • 足の関節部→ジャーマングレイ
    パーツの奥で筆塗りが困難な箇所やパーツの合わせ目消しには、パソコンで製作したラベルシールやジャンクシールで埋めました。
    ディテールアップとしての加工は以下の通りです。
  • ブレードアンテナのシャープ化。
  • 足の可動性向上のため、スカートを根元から分割。
  • お腹のVマークは削り取り、ジャンクパーツを接着。
  • 肩パーツのダクトの合わせ目→イエロー(ジャンクシール)
  • 足のイエローパーツのダクト→ブラック(ラベルシール)
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6.組み立て2
ADVANCE OF Ζ ティターンズの旗のもとに

再び組み立てを始めます。取扱説明書の中では組み立て中にホイルシールの貼り付けを指示してきますが、艶消し塗装の影響を受けないように後回しにします。
組み立てが完了したら、パーツの各所にあるリベットのモールドをシルバーリーフで筆塗りします。

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7.スミ入れ&マーキング
ADVANCE OF Ζ ティターンズの旗のもとに
  1. 原色の濃いパーツは「ガンダムマーカースミいれ用<ブラック>」で、白いパーツは「ガンダムマーカースミいれ用<グレー>」でスミ入れを行います。
  2. 付属の水転写デカールを貼ります。
  3. 乾燥後、Mr.マークソフターで水転写デカールを馴染ませます。
  4. 可動式ブースター・ポッドの赤いラインをジャンクシールで補います。
  5. デカールが極端に少ないために「1/144 バンダイ RG RX-178 ガンダムMk-Ⅱ〔エウーゴ仕様〕」のリアリスティックデカールを部品注文し、ガンダムMk-Ⅱに合わせたRG風のマーキングに仕上げます。
  6. 「GSIクレオス Mr.スーパースムースクリアー つや消しスプレー」を吹いてデカールをコーティングします。

 

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8.仕上がり
ADVANCE OF Ζ ティターンズの旗のもとに
  1. つや消し前に後回しにしたホイルシールを貼り付けます。
    付属のホイルシールでは不足するためにビーム・ライフルのグリーンはジャンクシールで補い、ツインアイもジャンクシールを重ねて貼り付けて起伏を付けます。
  2. すべてのパーツを組み上げたら、いよいよ完成!
製作後記

私の大好きなガンダムMk-Ⅱ〔エウーゴ仕様〕に近いマスクとカラーリング、重厚感ある下半身は私好みのどストライクのMSです。
情報量が非常に少なく名シーンも見つけることが出来ず、Photo Galleryの撮影では可動域が狭くてあまりポージングがとれませんでしたが、結果的には仁王立ちが最もカッコよく撮影出来ました。
①イロプラ漏れの補正塗装②各部ディテールの追加塗装③ディテールアップ加工④リアリスティックデカールによるRG風のマーキング⑤ジャンクシールによる補正⑥パソコンのラベルシールの活用など、今回は取扱説明書から外れた工程で製作を楽しめました。
しかしながら、これほど追加塗装に追われたキットもなかなか思い当たりません。映像化されていないために資料が少なく、組み立てながらイロプラ漏れに気付いて塗装する工程を繰り返しました。ネットや取扱説明書の画像を何度も見直しているとPhoto Gallery撮影後にも追加塗装が発生したくらいです。その他にはパーツの合わせ目消しが甘くなり、リアリスティックデカールで逃げた個所もあった点は反省です。

今回製作中にYouTubeでGSIクレオスのつや消しスプレーの比較動画を見ましたが、結論は私も同じく今回使用したスムースクリアーが見た目も安定し、ガサガサした触感もなく、スムースな仕上がりだと感じました。

現在予約中のガンダムTR-1[ハイゼンスレイ]もほぼこれと同じ工程を繰り返すことになりますが、この経験を生かして、より完成度を上げたい思います。

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